シンガポールの元運輸相とF1プロモーターによる汚職の捜査が進行中。一方で当局は「グランプリの開催準備は順調」と発表

2024年1月22日(月)18時20分 AUTOSPORT web

 シンガポール当局によると、同国の元運輸相であるスブラマニアム・イスワランと、F1シンガポールGPプロモーターのオン・ベンセンが関与する汚職の捜査が進行中だが、グランプリの将来に影響はないと述べている。


 イスワランは、シンガポールGPの権利を保有し、イベント主催企業の会長を務めるオン・ベンセンとの取引に関し、27の容疑で起訴されたことを受けて辞任した。この容疑は、イスワランが著名な不動産王であるベンセンから16万シンガポールドル(約1700万円)相当の見返りを受け取ったという疑惑に端を発している。見返りとされるものには、プライベートジェットでのフライトや、イスワランがアドバイザーを務めたシンガポールGPのチケットが含まれていたと報じられている。


 イスワランは疑惑を強く否定し、無実を主張して汚名を晴らすことを誓った。一方、ベンセンは不正行為で起訴されてはいないが、彼が行った取引に関する捜査が進行中だ。

2023年F1第16戦シンガポールGP スタートシーン


 現在シンガポールGPはF1と2028年までの契約を結んでいるが、進行中の捜査により、レースの将来が危うくなるのではないかという憶測が流れている。しかし、木曜日に発表されたシンガポール通商産業省の声明のなかで、当局は「現時点で、F1契約やその他の契約が政府に不利になるように構成されていたことを示唆するものは何もない」と述べた。


「すべての協定の条件は、政府によって慎重に検討された。独立したコンサルタントによる調査が行われた。2024年9月20日から22日に予定されている2024年F1シンガポールGPに向けたすべての準備は、順調に進められている」


 同省の声明は、シンガポールGPの開催に対する政府のコミットメントを明確に再確認し、経済および観光分野で20億シンガポールドル(約2210億円)相当の収益が見込まれることを強調している。


「F1シンガポールGPは、活気に満ちたグローバルアジアの中心としてのシンガポールの評判も高めた。このレースは観光分野だけでなく、物流、輸送、建設、エンジニアリングサービスなど、レースのさまざまな側面に関与する多くのシンガポール企業にも利益をもたらしている」と当局はコメントしている。

AUTOSPORT web

「シンガポール」をもっと詳しく

「シンガポール」のニュース

「シンガポール」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ