覚悟のポスティングでもメリットはなし MLB移籍願望が報じられる佐々木朗希の電撃挑戦の可能性は?

2024年1月26日(金)16時0分 ココカラネクスト

ロッテとの交渉が注目される佐々木。その一挙手一投足は世界から熱視線を向けられている。(C)Getty Images

 日本球界屈指のポテンシャルを持つ“怪腕”の去就が列島を騒がせている。

 1月25日、ロッテの佐々木朗希は12球団で唯一となる契約未公開選手となった。2月1日から沖縄・石垣島で実施される春季キャンプまで時間は残されているが、サインの見通しは不透明。このままいけば、自費でのキャンプインとなる。

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 越年更改となった理由は、本人が早期のメジャーリーグ移籍を要望しているとみられている。25日には、労組「日本プロ野球選手会」を脱退していたことも判明した。

 では、今季にメジャーに移籍を決断した場合に、すぐさま挑戦が可能となるかは分からない。本人が望むとされる契約には小さくないハードルが立ちはだかる。

 プロ5年目を迎える佐々木が、国を問わず、文字通り自由な交渉が可能となる海外FA権の獲得にあと7年を必要とする。ゆえにスムーズなメジャー移籍を叶えるためには、「ポスティングシステム」の行使が必要不可欠なのだが、これには所属球団の認可が必要となる。

 しかし、ポスティングも“壁”は高い。メジャーでは労使協定が定めるルールにより、25歳未満の選手に各球団が使用できる金額は、契約金や年俸など込みで、年間500万ドル(約7億2500万円)と決められ、サインできるのもマイナー契約(メジャーでのプレーは可能)のみとなっている。

 このルールがある以上、佐々木は満足のいく保証が得られない可能性があり、ロッテ側も高額な譲渡金が見込めないためにメリットは小さい。さらに今オフはすでにポスティングの申請期間は昨年12月に終了している。

 無論、稀代の才能を持つ右腕の去就問題は海を越えた話題となっている。米メディア『Clutch Points』は「ササキほどの若い選手がポスティングされる可能性を指摘されるのは珍しい」と強調。「報道が真実であれば、ササキがMLBでプレーしたいという願望を持っているのは明らかだが、彼はより厳しい立場に自らを置くことになる」と指摘し、すでに今年度の契約保留選手名簿には名を連ねている佐々木の現状を伝えた。ちなみに仮にロッテとサインしなければ、彼は今季にプレーする場を失う。最低でも1年は野球浪人となるわけだ。

 越年更改から1か月が過ぎようとしている。ここまでサインをしない動向を見ても、本人のメジャー移籍に対する想いは明らか。ただ、現時点ではルールなど越えるべき問題が山積している。果たして、電撃的な挑戦は実現するのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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