「準決勝に導いたのはハートだ」称賛されるべきイランの”気迫” 最後まで気持ちで圧倒したと米メディアが指摘「意気消沈することはなかった」【アジア杯】

2024年2月4日(日)18時50分 ココカラネクスト

日本に逆転勝利を収めたイランは喜びを爆発させた(C)Getty Images

 森保一監督率いるサッカー日本代表は、カタールアジアカップで3大会ぶり5度目の優勝を目指したもののベスト8でイランに敗れ、大会を去った。現地時間2月3日に行われた準々決勝では、前半に守田英正のゴールで先制するも、後半に2点を奪われての逆転負け。特に守備面では試合序盤から脆さが目立ち、得点差以上に日本が劣勢に立たされた試合となってしまった。

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 一方、後半アディショナルタイムで逆転ゴールを挙げるという劇的な展開で勝利したイランは、日本に対しシンプルな攻めを徹底。55分の同点ゴールは敵陣でボールを奪うと、素早いパスで中央を突破、最後はサルダル・アズムンからモハマド・モヘビへと繋ぎ、あっさりと日本のディフェンスを攻略した。

 さらに、ロングボールでも攻め続け、アディショナルタイムにPA内で日本のファウルを誘いPKを獲得。イランのアリレザ・ジャハンバフシュが冷静に決め、逆転に成功。その後の日本の反撃も跳ね返し、試合終了のホイッスルとともにイランの選手、ベンチスタッフはグラウンド上で歓喜に沸き、喜びの感情を表現していた。

 日本は先制以降攻めあぐね、選手交代でも試合の流れを変えられず、終盤はイランの攻撃にさらされるのみとなっていた。逆にイランは手を緩めることなく、最終盤まで日本を圧倒。劇的白星で2大会連続でのベスト4進出を果たしている。

 イランの気迫溢れる攻撃、そして守勢に回り続けると日本という一方的な内容となったこの一戦。米メディア『ESPN』は両チームのメンタルの違いなどをフォーカスしている。

 同メディアは「イランをアジアカップ準決勝に導いたのは、そのハートだ」と報じており、この試合の背景として「優勝候補と目されていたチームとの対戦は、ただでさえ困難であり、さらにスターストライカーのメフディ・タレミを出場停止で、DFのサデグ・モハラミとマジド・ホセイニーも負傷で欠くという状況だった」と説明。

 その上で「先制されて遅れをとったときでさえ、チーム・メッリ(イラン代表の愛称)は序盤の攻防ですでに十分な粘りと努力を見せており、先に失点したにもかかわらず、意気消沈することはなかった」と振り返っている。また試合終盤についても、「試合が90分を過ぎた時点で、イランは延長戦を目指すのではなく、まだ勝機を見つけようとしていた」として、後半終了間際まで勝ち越し点を狙っていたと指摘。

 そしてトピックでは「ホイッスルが鳴ると感情が爆発し、最高潮に達して涙を流す人もいた」と試合終了直後のイランチームの歓喜の様子を記しており、日本には「不思議なことにサムライブルー陣営からは涙が見られず、ただ茫然として信じられないようだった」などの描写が行われている。

 イランはリカバリーの面でも日本より条件が悪かった中、海外メディアが強調するとおり、強い気持ちで勝利を掴みとった。勝つことへの意気込みが日本を凌駕し、そして最後まで途切れることはなかった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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