ル・マン招待枠を争う短期決戦に48台がエントリー。アジアン・ル・マン・シリーズがドバイで開幕へ

2023年2月9日(木)19時46分 AUTOSPORT web

 2月11日に開幕する2023年のアジアン・ル・マン・シリーズ。今季も、アラブ首長国連邦のドバイ・オートドロームで土日2連戦、さらに翌週はヤス・マリーナに移動して2連戦という、計4戦のコンパクトなスケジュールで争われる。6月に控えるル・マン24時間レースの100周年記念大会への自動招待枠がかかっていることもあり、熾烈な短期決戦となることが予想される。


 2月6日付で公開されたフル・エントリーリストには、3クラス合計で48台ものマシンが記載される盛況ぶりとなっている。これは、先日発表されたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズへの年間エントリーを上回る数字だ。


 クラス別にみると、LMP2クラスが9台、LMP3クラスが15台、GTクラスが24台となっている。アジアン・ル・マンでは全クラスでアマチュア(ブロンズ)ドライバーの起用が義務付けられており、彼らが予選アタックを担当することになる。


 なお、アジアン・ル・マンからの、2023年ル・マン24時間レースへの自動招待は3枠。LMP2とLMP3の王者にはル・マンにおけるLMP2の参戦枠が、GT王者にはLMGTEアマクラスへの参戦枠が与えられる。


 今季アジアン・ル・マンの注目どころとしては、元F1ドライバーのニキータ・マゼピンがいる。既報のとおり、彼は新たに結成されたイギリス籍の99レーシングで、ル・マン24時間レースウイナーのニール・ジャニ、そして元世界ツーリングカー王者のフェリックス・ポルテイロとともに、LMP2クラスの98号車オレカ07・ギブソンをドライブする。


 ロシア人ドライバーのマゼピンは11カ月前、ロシアのウクライナ侵攻を受けてハースチームが彼のF1契約と、彼の父親が経営する会社とのタイトルスポンサー契約を打ち切ったことでレースから身を引いていたが、このアジアン・ル・マンでレース活動へと復帰する。

2022年F1バルセロテスト ニキータ・マゼピン(ハース)


 なお、この99レーシングでは当初、レクサスのファクトリードライバーであるベン・バーニコートが参加する予定だったが、ELMSにも参戦するジャニに変更された。


 メルセデスAMG、ランボルギーニ、ポルシェ、フェラーリ、BMW、マクラーレン、アストンマーティンのGT3車両によって争われるGTクラスには、各マニュファクチャラーのファクトリードライバーたちも名を連ねている。


 日本勢としては、木村武史率いるカーガイが57号車フェラーリ488 GT3で参戦。フレデリック・シャンドルフ、そしてプジョー9X8ドライバーのミケル・イェンセンとトリオを組む。


 また既報のとおりDステーション・レーシングがアストンマーティン・バンテージAMR GT3を投入。2022年のWEC世界耐久選手権を戦った星野敏/藤井誠暢/チャーリー・ファグというラインアップで挑む。


 ドバイで行われる開幕戦の4時間レースは、2月11日土曜日の現地時間15時(日本時間20時)にスタートが切られる。翌日の第2戦も、同時刻のスタートが予定されている。レースの模様はシリーズのYouTubeチャンネル、およびFacebookページで無料配信される予定だ。

2023年アジアン・ル・マン・シリーズ エントリーリスト(※PDFが開きます)

AUTOSPORT web

「ル・マン」をもっと詳しく

「ル・マン」のニュース

「ル・マン」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ