最強GT-R NISMOと並走するもう1台のニッサンGT-R。その正体は“モンスター”カメラカー
2020年2月10日(月)14時25分 AUTOSPORT web
“史上最強のGT-R”であるニッサンGT-R NISMO 2020モデルの撮影を行ったもう1台のGT-Rの存在が、ニッサンの公式YouTubeチャンネルで紹介されている。
ある時は最新型GT-R NISMOの背後にピタリと付け、ある時はサイドに回り、ときには先を走るマットブラックのニッサンGT-R。フロントとリヤに特殊機材が装着された車両の正体は究極のスピードを誇る“モンスター”カメラカーだ。
カメラカーとは対象の車両とともに走行しながら撮影を行う特殊車両のこと。撮影時はドライバーの他、カメラマンが助手席に座りディレクター、助手や技術者も乗り込む必要があるため、その多くは高性能SUVが担っている。
しかし、スピード自慢のスポーツカーやスーパーカーが対象車両となると、その性能に追いつくことができず魅力を伝えきることができない。
大ヒット映画や、自動車関連テレビ番組のコーディネーターとして名を馳せるマウロ・カロは、ニッサンからGT-R NISMOの撮影を依頼されたときにこの問題に直面した。
しかし彼は、高性能なカメラカーの開発を考え始めてすぐ「ニッサンGT-Rだけが基準を満たすクルマだと気がついた」という。
「スーパースポーツカーとしての高い動力性能と四輪駆動、優れたハンドリングと走行安定性を備えており、カメラシステムを操作するクルーを全員乗せるためのシートも備えている。候補となるモデルは他にはありえなかった」とカロ。
「GT-R NISMOには写真やビデオ撮影で乗ったことがあり、素晴らしいクルマであることは知っていた」
GT-R史上もっとも高性能なマシンとなった2020 NISMO仕様の撮影はドイツ、ラウジッツリンクで行われ、カロが乗り込んだカメラカーと最強モデルが互いを追いかけ合う姿が披露された。
撮影後、カロは「今回、ニッサンGT-Rを高速カメラカーに改造し、トラックを走る世界最速のクルマを撮影してみて、改めてその性能や信頼性、安定性へ深い敬意を抱いた。このGT-Rと同様の撮影を可能とするクルマは他には存在しない。撮影を重ねるにつれて、チームメンバーの感動も高まっていったんだ」と語った。
また、ニッサンはこの究極のカメラカーがどのように造られ、どんな機材を搭載しているのかを動画で紹介している。カロ自身が語り部となっている本動画ではGT-Rを選んだ真の理由や、ボディカラーの秘密が説明されている他、ラウジッツリンクでの撮影風景も視聴することが可能だ。