エースは俺だ!J1全クラブの2024シーズン点取り屋事情その1

2024年2月16日(金)14時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

2月23日(金祝)に開幕を迎える2024明治安田J1リーグ。全20クラブが優勝や残留を目指し争うなか、勝敗を分けるポイントの1つが点取り屋の存在だ。


サッカーは得点の多さを競うスポーツであり、チャンスを決め切れるか否かで勝ち点が変わる(勝てば3点、引き分けで各1点、負ければ0点)。そこで全3回に分け、J1を戦う20クラブの点取り屋事情をまとめた。




北海道コンサドーレ札幌 MF浅野雄也 写真:Getty Images

北海道コンサドーレ札幌


昨2023シーズン、北海道コンサドーレ札幌はリーグ3位となる56得点を挙げた。そんなリーグ屈指の攻撃力を備えるチームの2024シーズン点取り屋候補筆頭は、昨季のチーム得点王でもあるMF浅野雄也だろう。主に右のシャドーの位置で出場を重ねたスピードスターは、巧みな抜け出しでゴール前に侵入し、切り返してシュートという得意のパターンを確立。一瞬の速さを活かしてマークを外す技術にも長け、シーズン12得点を挙げた。


また、左のシャドーとして出場機会を得たMFスパチョークは、スタメン出場数は10ながら7得点を挙げており今季は二桁得点への期待がかかる。最前線で注目は、ガンバ大阪から2020シーズン以来の復帰を果たしたFW鈴木武蔵。2019シーズンに札幌でキャリアハイの13得点を挙げており、MF駒井善成やFWキム・ゴンヒらとのスタメン争いを勝ち抜きゴール量産を狙う。




鹿島アントラーズ FW鈴木優磨 写真:Getty Images

鹿島アントラーズ


岩政大樹氏からランコ・ポポヴィッチ氏へと監督が代わっても、鹿島アントラーズのエースはFW鈴木優磨で間違いないだろう。誰よりも闘志を表に出すストライカーは、身体を張れるだけでなくテクニックも兼備。味方を使い、味方に使われる関係性を築き、2023シーズンにはキャリアハイの14得点を記録した。


コンビを組むFW垣田裕暉との関係性も良好で共に量産を目論む。ただし、鈴木は1月30日のトレーニングマッチで右頬骨を骨折。手術を受け全治約5週間と診断されている。そこに割って入りそうなのは、セルビアとクロアチアの国籍を持つ新外国籍選手のFWチャヴリッチ。186cmの長身だけでなくスピードも武器としており、鈴木への依存度を下げる存在となることが期待される。




FWチアゴ・サンタナ(清水エスパルス所属時)写真:Getty Images

浦和レッズ


2023シーズンは4位ながら、二桁得点者は0と明確な得点源を欠いていた浦和レッズ。新シーズンに向けて、2022シーズンに14得点を挙げJ1得点王を受賞した万能型ストライカーのFWチアゴ・サンタナを清水エスパルスから獲得した。


引退を選択したFWホセ・カンテに代わる、新エースとなることが期待される。また、ワンタッチでのシュートが巧みなFW興梠慎三も虎視眈々とゴールを狙う。得点を重ねるという意味では、昨季7得点のDFアレクサンダー・ショルツは「隠れエース」といえる存在。このハイレベルなチーム内得点王争いで、自ずとチーム全体の得点数も伸びるだろう。




柏レイソル FW細谷真大 写真:Getty Images

柏レイソル


柏レイソルの点取り屋といえば、日本代表でもあるFW細谷真大の名が挙がる。相手の背後を取るタイミングとスピードはリーグ随一で、昨季は自己最多を大幅に更新する14得点。自ら長い距離を運べることや、攻撃だけでなく守備意識の高さを持つことも魅力だ。


昨季7得点10アシストを記録し味方に点を取らせることができるMFマテウス・サヴィオも名前を挙げておくべき存在。細谷の相棒候補は、FWフロート(193cm)や京都サンガから加わったFW木下康介(190cm)といった長身ストライカーたちが争う。2015〜2016シーズンに二桁得点を挙げたベテランのFW武藤雄樹も実力者だ。


FC東京 FWディエゴ・オリヴェイラ 写真:Getty Images

FC東京


毎年のように積極補強を敢行するFC東京だが、2018シーズン以降エースは不変。Jリーグで5度の二桁得点を記録しているFWディエゴ・オリヴェイラが君臨している。ペナルティエリア内での上手さや強さは抜群で、独特の間合いでGKのタイミングを外すPKも魅力。


今季は北海道コンサドーレ札幌からスピードとゴール前での落ち着きを持つFW小柏剛、2021シーズンに鹿島アントラーズで10得点を挙げたMF荒木遼太郎らを加え、併用ができればチーム全体にプラスの作用がありそうだ。2019シーズンのJ1得点王にしてMVP、右ウイングの位置から得点を目指すFW仲川輝人も量産体制に入る可能性がある存在。




東京ヴェルディ FW染野唯月 写真:Getty Images

東京ヴェルディ


J2昇格プレーオフを制して16年ぶりのJ1昇格を掴んだ東京ヴェルディ。チームの総合力で勝ち抜いてきており明確なエースは不在。最有力候補は、夏に期限付き移籍で加わり18試合6得点を挙げたFW染野唯月か。


昇格プレーオフ決勝では劇的なPKを奪取し、自ら同点弾を決めて立役者の1人となった。ルーキーイヤーながら3得点を挙げたFW山田剛綺、ガンバ大阪から期限付き移籍で加わり左サイドからのカットインを得意とするFW山見大登など、若い選手が多いだけに小さなきっかけで急成長を遂げる選手が現れても不思議ではない。




町田ゼルビア FWエリキ 写真:Getty Images

町田ゼルビア


クラブ初のJ1昇格を達成した町田ゼルビアには、多様なFWが在籍。昨年8月に左膝前十字靭帯断裂・外側半月板損傷・内側側副靱帯損傷で全治8か月の大怪我を負ったものの18得点を挙げチーム内得点王にしてJ2リーグMVPとなったFWエリキ、空中戦の強さでポストプレーをこなしながら10得点を挙げたFWミッチェル・デューク、途中出場が多いなかで8得点のFW藤尾翔太、K1リーグ1で12得点を挙げ2019シーズン以来の来日を果たした韓国代表FWナ・サンホなど競争は激しい。


それぞれお互いを活かす意識を持ちながら自らの得点も渇望しており、クラブ初のJ1で誰がエースとなるのか注目したい。

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