巨人・秋広“ビッグマックパワー”2打席連発 ハンバーガーで空腹満たした豪州WL武者修行の成果見せた
2025年2月19日(水)5時30分 スポーツニッポン
◇練習試合 巨人4—3DeNA(2025年2月18日 沖縄セルラー)
ビッグな2発だ!巨人・秋広優人内野手(22)が18日、DeNAとの練習試合で2本塁打を放った。7回に右越えにチームの今春の対外試合1号となる同点2ランを運ぶと、9回も右翼席に2打席連続のサヨナラ弾。勝負の5年目を迎えた身長2メートルの未完の大器は、外野の定位置を奪ってリーグ連覇と13年ぶりの日本一奪回に貢献するため、今後も必死にアピールを続けていく。
期待を上回る“もう一発”に、沖縄のファンのボルテージも最高潮だ。同点の9回1死。秋広が内角、やや高めの甘い直球を捉えた。右翼席に飛び込むサヨナラソロ。帽子のつばに坂本や吉川から「ナイスホームラン」「サインお願いします」と書かれるなどいじられた22歳は、言葉に手応えをにじませた。
「ずっと練習でやってきたことが、試合で出始めている。初球のストライクに手を出せなかったのは反省点だけど、2球目をファーストスイングで捉えられたのは良かった」
最初の快音は7回だった。1死一塁で右翼席に同点2ラン。23年7月23日のDeNA戦以来、実に576日ぶりの1軍での一発だった。2球で簡単に追い込まれるも、その後に3球連続ファウルなど粘ってフルカウントから9球目を快打。「追い込まれたら当てにいく癖があるけど、しっかり振れた」と振り返る。内寄りに甘く入ったカットボールをコンパクトに振り抜いて右翼席へ。同じく内寄りのコースだった9回の一発も含め、オフの練習の成果が出た。
高卒3年目の23年に10本塁打を放つも、昨季はわずか26試合の出場でノーアーチ。このオフは武者修行のためにオーストラリアのウインターリーグに参加した。約1カ月半の海外生活。外国人コーチから多くの助言を受け「得意なゾーンを理解した上で、そこだけを狙う練習をした。僕は内寄りの真ん中辺りの高さ。違った角度からの助言がためになった」と感謝する。まさに練習の成果が出た2発。現地ではナイター後に飲食店がマクドナルド以外は開いておらず、円安の影響で約1500円もしたビッグマックを食べて空腹を満たした。グラウンド内外で養ったハングリー精神が、能力開花を後押しする。
今キャンプでは特守で秋広に外野ノックも打った阿部監督は「一日寝たら忘れちゃうんで。今日は寝ないで素振りしてほしい」と期待ゆえの辛口コメント。報道陣に対応している秋広の近くを通りかかった際は「調子に乗ったコメントすんなよ!」とくぎも刺した。
勝負の5年目。立場は分かっている。内野手登録ながら、チャンスがあるのは外野だ。「プロに入って開幕1軍はまだない。しっかりアピールして、一年間を通して1軍にいたい」。スタンスは変わらない。謙虚に、アピールを続ける。(青森 正宣)