「失敗するのが悪いと思ってない」甲斐拓也、巨人デビュー戦での狙い 22日OP戦開幕戦で先発マスク濃厚

2025年2月21日(金)5時10分 スポーツ報知

阿部監督(後方)の指導を受けながらティー打撃に励む甲斐(カメラ・相川 和寛)

 巨人の甲斐拓也捕手(32)が22日のDeNA戦(宜野湾)で加入後初実戦に臨むことが20日、決まった。練習後に阿部監督が「あさって(22日のDeNA戦)は甲斐がマスクをかぶる」と明言。戸郷とのコンビで先発することが濃厚。扇の要として期待がかかる新背番号10がついに“巨人デビュー”する。

 甲斐は落ち着き払った口調で言葉を紡いでいった。ソフトバンクからFA加入してから初の試合出場。「このチームでの実戦は初めてなので、試合の状況とかを見ながらいろんな動きをしっかり把握していきたい」と見据えた。

 着々と準備を進めてきた。1月下旬からの宮崎合同自主トレや春季キャンプでは「僕というものを理解してもらえるように、僕も投手陣のことを理解できるように」と、ブルペンで投手の球を積極的に受けて会話。それぞれの投手の特徴を把握することに努めた。打撃面では17日の練習で阿部監督から熱血指導を受けながらアッパー気味だったスイング軌道を修正。この日も構えなどについて指揮官から助言をもらいながらティーやフリー打撃。居残りでも体に染み込ませるように黙々とバットを振り込んだ。

 実戦だからこそ得られるものは多い。ブルペンで投手の球を受けることと、試合でマスクをかぶって投手の球を受けることは「もちろん、別」と話す。実戦の中でしか分からない自軍投手の配球の好みなど“生きた情報”を取り入れ、投手陣とのさらに意思疎通を図る。「試合で自分の課題も見つかると思う。別に失敗するのが悪いと思ってないし、課題は見つかれば見つかるだけいい」と得た収穫と反省をシーズンへとつなげる。

 くしくも最初に相まみえるのは巨人が昨年CS最終ステージで敗れ、甲斐が所属していたソフトバンクが日本シリーズで敗れたDeNA。シーズン開幕までの時間が約1か月後に迫っている中、“セ界攻略”の第一歩を踏み出す。「あっという間に開幕もくる。開幕までそんなに試合が多く入っていない中でシーズン戦う準備をしないといけない。セ・リーグの野球も感じていきたい」。17〜20年に日本シリーズ4連覇も経験している優勝請負人・甲斐の“第2章”が本格的に動き出す。(宮内 孝太)

◆高木豊Point

 甲斐はソフトバンク時代、攻撃的なチームカラーの中で長打を意識していただろう。巨人でまだ何番を打つか決まったわけではないが、仮に8番に置いたとする。セ・リーグの場合は打線がそこで切れるか、あるいは9番・投手で切れるか、で巡りが全く変わってくる。「巨人の甲斐」に求められるのは、粘っこさや確実性。だからこそ、阿部監督もレベルスイングへの矯正に乗り出している。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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