一見難しそうだけど『BLUEPRINT S』は幅広いゴルファーのスコアアップに貢献できる!

2024年2月28日(水)17時0分 ALBA Net

ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか?元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。




【注目ポイント】
ピンゴルフは、2024年2月8日に『BLUEPRINT S』を発売しました。『BLUEPRINT S』のコピーは、“操作性と寛容性 ブレードアイアン”です。ツアープレーヤーが使う前提で、開発されたアイアンでありながら、やさしさも兼ね備えているというわかりやすいコピーです。『S』は、「SCORE」の略ということで、スコアアップに貢献してくれるというアイアンのようです。

初代の『BLUEPRINT』は、2019年秋に発売され、大ヒットしましたが、それから4年半を経て、2代目はマッスルバックの『BLUEPRINT T』と、セミキャビティの『BLUEPRINT S』と二種類になりました。

『BLUEPRINT S』は、ツアー投入後すぐに契約選手が使用しているだけでなく、すでにツアー優勝アイアンになっています。プレーンなマッスルバックではないところが、ピンゴルフらしく、『BLUEPRINT S』のほうがメインになると予想する情報通もいます。

『BLUEPRINT S』は、番手別の設計になっていて、3番〜5番はポケットキャビティに蓋をしたような中空構造に近い形状です。ミスヒットしても、結果が出るようなやさしさに直結します。軟鉄鍛造で製造されたので、ソリッドになる6番以下は、グッと本格的な雰囲気になります。形状は低重心のセミキャビティとなって、打音もツアープロが満足するようにチューニングしたようです。

フェース長が『BLUEPRINT T』より長いようですが、非常にコンパクトで、構えやすいアイアンに仕上がっています。『BLUEPRINT S』が好きな顔だというゴルファーは多いと思います。トウサイドの曲線の膨らみやトップブレードの頂点の位置など、どの番手もかなり気を使ってあると感じました。フェースの溝も、新しい「マイクロマックス・グルーブ」になって、疎水性が高い「ハイドロパールCHROME仕上げ」と両方の性能が合致してスピン性能が増すことを狙っています。

スコアに貢献してくれるアイアンとして、『BLUEPRINT S』は、どのくらい機能してくれるのか? ワクワクしながら試打ラウンドに臨みました。試打したスペックは、3番〜PWまでのフルセット。シャフトは「N.S.PRO MODUS3 TOUR」(「3」は右上の小さな文字)のSフレックスを用意してもらいました。試打した日は、快晴、気温は-4℃〜7℃。微風でした。使用したボールは、クラブに集中できるように使い慣れている『TOUR B X』です。



【打感・打ち応え】
『BLUEPRINT S』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさで、音質は濡れた鞭系の気持ちが良い音です。打ち応えは、軽めですが、しっかりしています。手応えは、敏感で、この手のアイアンとしては芯感のクリアな感じが際立っています。


【弾道・球筋・スピン】
『BLUEPRINT S』の弾道は、低めの高弾道です。基本はストレートに飛ぼうとしてくれます。スピン性能も高く、落ちたところに止まろうとしてくれます。


【飛距離性能】
『BLUEPRINT S』の飛距離は、ロフトより半番手飛んでキャリーします。芯を外しても、しっかりと距離は出ます。


【ロマン派ゴルフ作家語る】
『BLUEPRINT S』は、スコアアップに貢献してくれる機能に溢れているアイアンだと、すぐにわかりました。最大のポイントは構えやすさと、抜けるようなクリアな芯感。さらに、ヘッドの大きさがちょうど良いのです。小さいのですが、小さすぎない安心感もあり、スッと構えられます。

打ってみると、芯に当たらなくともそれなりに機能してくれますが、芯に当たったときに快感があります。ボールの弾道や結果ももちろんですが、芯に当てたときのご褒美があることで自然に芯に当てたくなるのがゴルファーです。『BLUEPRINT S』は、メンタル的にも、現実的な部分でも、スコアアップしやすい環境を作ってくれるというわけです。

ちょっと面白いと思ったのは、弾道です。『BLUEPRINT T』は、まくれ上がるような高弾道だったのですが、『BLUEPRINT S』は、高さが少し抑えめで、前に前に行く強いボールが出るのです。スピンでビンビンに止めるよりも、少し前に行くことを前提に攻めるほうが、多くのゴルファーには適しています。ツアープロの中にも、そういうボールが好きなプロも多いのだと思われます。

上手くなりたい、スコアアップしたいゴルファーに『BLUEPRINT S アイアン』をオススメします。『BLUEPRINT S』は、姉妹クラブの『BLUEPRINT T』よりも多くのゴルファーを幸せにする要素に溢れています。スコアに貢献する意味で、やさしさに溢れているアイアンとして、上手に出来ています。

バリバリに振れるハードヒッターから非力で苦労しているオールドゴルファーまで、全てのゴルファーに『BLUEPRINT S』は使って欲しいクラブです。


【試打クラブスペック】
『BLUEPRINT T アイアン』

ヘッド素材 8620カーボンスチール
ロフト #3/19度、#4/22.5度、#5/26度、#6/29.5度、#7/33度、#8/37度、#9/41度、PW/45度
シャフト N.S.PRO MODUS3 TOUR (S)


【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員

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