キャンプ新人王はDeNA度会隆輝!? 「12球団ドラ1」のここまでの通信簿

2024年3月1日(金)12時27分 ココカラネクスト

度会は実戦で結果を残しており、開幕スタメンの可能性が高まっている(C)産経新聞社

 プロ野球のキャンプインから約1か月。12球団の新戦力にとっては、長く短い2月だったことでしょう。

 ドラフト1位ルーキーとして注目された金の卵たちにとっては、メディアにも追われるなか、プロの水に慣れるという大変な日々だったと推察できます。大切なのは開幕後ですが、ドライチの12人がここまでどんな毎日を過ごしたのか、アマチュア野球に詳しいライターと共に振り返ってみたいと思います。

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【焦らず復帰を】
 中日の草加勝(亜細亜大)はキャンプインの2月1日にトミー・ジョン手術を受け、今シーズン中の復帰は絶望となりました。ヤクルトの西舘昂汰(専修大)も1月の新人合同自主トレで上半身のコンディション不良を訴え、キャンプは2軍でリハビリの日々を送りました。

「ともに『東都7人衆』として注目された大型投手。トミー・ジョンは手術後に球速が上がるなど、メリットも少なくない。まずは邪念を捨て、リハビリに専念することです。西舘も元々即戦力というよりは素材型。まずはしっかりと体調を整え、夏ぐらいに出てきてくれたら御の字ではないでしょうか」

【大器は晩成】
 阪神の下村海翔は青山学院大時代に春秋のリーグ戦、日米大学野球とフル稼働した疲労を考慮され、まずは2軍で慎重に調整を行っています。大学のチームメイトだった広島の常廣羽也斗も体力作りを重視して、ここまで実戦登板なし。首脳陣は慌てず育てる方針のようです。日本ハムのサウスポー・細野晴希(東洋大)も2軍キャンプでじっくりとスロー調整を貫きました。高卒組ではソフトバンクの左腕・前田悠伍(大阪桐蔭高)もブルペン投球止まりで、実戦登板はなく、大器晩成で育成する方向性です。

「いずれの球団も目先の開幕よりも将来のエースになることを考えて、慌てず段階を踏んでいく意図がうかがえます。過去、プロの世界でアピールしようと、いきなりフルスロットルで負傷してしまった例は枚挙に暇がありません。これも一つのやり方でしょう」

【実戦で存在感】
 巨人の西舘勇陽(中央大)は2月25日のヤクルト戦で2イニングを無安打無失点に抑えるなど、ここまで順調。西武の左腕・武内夏暉(國學院大学)も紅白戦で2回パーフェクトと好投し、28日のソフトバンク戦では3回49球で3失点でしたが収穫は得たようです。楽天のサウスポー・古謝樹(桐蔭横浜大)は2月25日のオープン戦・DeNA戦で3回7安打3失点と打たれながらも、強打者・牧秀悟から空振り三振を奪うなど4奪三振で、非凡な才能を見せました。

「この3投手はこのまま順調にいけば、開幕ローテーションが見えてきます。プロ野球の世界は『無事之名馬』。オープン戦でも離脱することなく課題を克服していくことが何よりも大切です」

【打者が面白い】
 12人のうち、唯一の高卒野手となるオリックスの横山聖哉(上田西)は紅白戦で初打席初安打の鮮烈デビュー。ショートとしても守備範囲の広さが評価され、将来の正遊撃手として期待が高まっています。ロッテの上田希由翔(明治大)は大学最強打者の評判通り、実戦向きの対応力でアピールを続けています。

「横山は数年後のレギュラー候補。まずはウエスタンで経験を積むことになるでしょう。上田は開幕スタメンを狙ってほしいですね。チームを代表するニューリーダーになれる逸材です」

【キャンプ新人王は度会!】
 12人のうち、話題性や実戦でのアピールも含めて、DeNAの度会隆輝(ENEOS)が“キャンプ新人王”となることに異存はないでしょう。プロの投手を相手にシャープなスイングを発揮して、ヒットを打ち続けています。

「ケガさえなければこのまま開幕スタメンに名を連ね、ある程度の成績を残せる青写真が描けると思います。朝刊スポーツ各紙も一面で報じるなど、2024年のキャンプを象徴する存在になりました。持ち前の明るさを忘れることなく、シーズンを完走してほしいですね」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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