F1、新型コロナウイルスの影響を注視も「完全に活動を中断することは不可能」序盤3戦は開催予定

2020年3月9日(月)20時26分 AUTOSPORT web

 F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、F1は“不必要なリスク”を取ることも、完全に活動を中断することもないと主張しているが、新型コロナウイルス大流行の真っ只中で板挟み状態だと述べた。


 今年初めに中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる危機は大きくなっており、これまでに世界中で10万人以上の人々が新型コロナウイルスに感染し、約3500人が亡くなった。


 多くの国では入国制限が行われ、スポーツイベントがキャンセルされている。F1では第4戦として開催予定だった中国GPが延期され、フォーミュラEでは第6戦三亜の中止が決まった。またイタリアも新型コロナウイルスによる大きな影響を受けており、三亜に続いて第7戦ローマが延期となった。


 それでもF1の開幕戦に向けて、人々はメルボルンへ向かっている。先週シルバーストンで行われたF1のスポンサーシップイベントに出席したブラウンは、「我々全員がコロナウイルスという難しい課題に直面している」と語った。


「カギとなるのは、最も安全な、そして可能なやり方でこのスポーツを維持することだと考えている。我々は不必要なリスクをとることはできない。だが完全に活動を中断することもできない」


「つまり、もし経済全体が完全に停止してしまったら、コロナウイルス以上により大きな影響が出るだろう。しかしコロナウイルスは非常に深刻な脅威なので、我々は必要な行動を取らなければならない」


 ブラウンの話によると、F1は各チーム、レースのオーガナイザー、地方自治体とともにこの状況を積極的に監視しているという。ただ、状況は不安定とのことだ。


「すべての国のために取るべき行動は何かというのを決めるために、我々は各国の保健機関とともに動いている」


「たとえば、すべてのチームが移動するスタッフの数を最小限に抑える。我々はできる限りの懸命な予防策を講じており、保健機関の勧告に従わなければならない」


「現在のところ、最初の3レースは開催する予定だ。だが状況は日々変化している。我々は状況に応じて反応し、行動しなければならない」


 一方でFIAは、新型コロナウイルスの感染拡大に対処するため『FIAクライシス・セル』を設立したことを3月6日に発表。FIAのメディカル・コミッションの会長を務めるジェラール・サイヤンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行の進展についてプレゼンを行った。


「FIAクライシス・セルが設立された。世界中の最新の進行を考察するために、2日おきに(会議を)開催している」


「FIAはプロモーターらともに状況とその影響を綿密に監視し続け、政府や世界保健機関を含む関係当局の助言に従う」


「またFIAは、近日開催される競技のカレンダーを評価し、必要に応じて競技会の延期を含め、世界のモータースポーツコミュニティや一般の人々を保護するために必要な措置を講じる」


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