鈴木愛は2位に6打差の圧勝劇 今年で30歳も「若い子にはまだ負けねぇ」

2024年3月11日(月)8時0分 ALBA Net

キャディと歓喜のハグをかわす鈴木愛(撮影:鈴木祥)

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<明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 最終日◇10日◇土佐カントリークラブ(高知県)◇6273ヤード・パー72>

2位に4打差をつけて最終日を迎えた鈴木愛。一時は小祝さくらに2打差まで追い詰められる時間もあったが、終わってみれば2位に6打差をつけるトータル16アンダーの圧勝劇だった。ツアー通算19勝目を挙げ、これで今季の目標に掲げている大台20勝到達にリーチをかけた。


決して楽な展開ではなかった。「4日間通してショット、パットは安定していたと思うけど、決勝ラウンドに入ってから予選ラウンドよりショットが乱れたかな」。スタート1番からバーディを先行。このまま”大逃げ”を予感させる滑り出しだったが、続く2番、3番で連続ボギーを打つ。この間に小祝さくらが3番でバーディを奪ったことで2打差まで縮まった。

「2番、3番でバタバタして、その後もなかなかショットがチャンスについても入らないとか、ピン位置もすごく難しかったのでチャンスの距離についても曲がるラインばかりだった。なかなかチャンスらしいチャンスがすごい少なかった」

さらに、9番でピンチを迎える。ティショットを左に外し、2打目はラフへ出すだけ。3打目でグリーンを捉えるも5メートル近い距離を残した。それでも集中力を切らさなかった鈴木はパーパットを沈め、大きくガッツポーズ。その瞬間ギャラリーからは大きな歓声が沸き上がった。「9番のパーパットが大きかった」と、ここをきょうのターニングポイントと振り返る。これで息を吹き返すと、後半はボギーフリー。スコアを3つ伸ばし、完全優勝を成し遂げた。

「この4日間非常に安定したプレーができたと思う。ちょっと曲がったところもありましたけど、ほぼ許容範囲の中でショットが打てた。全体的にすごく良かった4日間だったと思います」。ショットの安定感が勝利の決め手になった。さらに下半身強化に取り組んだことで、「去年のこの試合と比べて、疲れ具合が全然違う」とその効果も絶大だった。

2位に入った小祝、高橋彩華、藤田かれんに”影”を踏ませなった鈴木は、今年の5月で節目の30歳を迎える。「30代で活躍している選手も沢山いる。上田桃子さんみたいに毎年優勝できる選手もいるし、自分もそこについていきたい気持ちもある。若い選手に体力的には負けても経験は積んできている。その分、様々な状況で試合に入っても練習でも、自分の悪い傾向もわかる。自分の方が経験値はあると思うし、実力も上でいたいと思うので、そういう面では、まだ若い子にはまだ負けねぇぞという気持ちでやりたい」。2017、19年の賞金女王は、こういった自負を胸に20勝目を目指していく。まだまだ主役を若手に譲るつもりはない。(文・齊藤啓介)


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