U20日本代表が脅威的な粘りを見せるも…PK戦の末にアジア4強で敗退

2023年3月15日(水)21時53分 サッカーキング

 AFC U−20アジアカップウズベキスタン2023の準決勝が15日に行われ、2大会ぶりの優勝を目指すU−20日本代表は、ファイナリストの座をかけてU−20イラク代表と対戦した。

 準々決勝でヨルダンに勝利し、目標のひとつだったU−20W杯の出場権を獲得した日本は、その準々決勝から7選手を変更。最前線にFW横山歩夢(鳥栖)、FW坂本一彩(岡山)を置き、右にMF佐野航大(岡山)、左にMF安部大晴(長崎)を配した。

 日本は立ち上がりの5分、中に入ってボールを受けた安部が裏を狙う横山へスルーパスを供給。ボックス中央に侵入して得点機を迎えたが、左足で狙ったシュートは枠の左に外れてしまう。すると12分、イラクが右サイドでCKを獲得。エスマイル・アフメドが左足でゴール前にクロスを上げ、最後はアリ・ジャシムに合わせられ、先手を奪われてしまう。

 日本は21分、再び安部と横山のホットラインで好機を作り出す。イラク最終ラインの裏を狙う横山に安部からパスが送られると、ボックス左に流れながらパスを受けた横山が左足でシュートを放つも、枠を捉えきれない。その後も前線の並びを入れ替えつつボールを支配した日本だったが、ゴールを脅かしきれなかった。

 逆にスペースの生まれたサイドをえぐられる場面や、ミドルシュートがクロスバーを叩き跳ね返りを押し込まれる場面もあったが、守備陣の粘りやオフサイドによって1点差のままハーフタイムへ。迎えた後半の頭から日本は3枚替えを敢行。今大会で4得点を挙げているFW熊田直紀(FC東京)とMF松木玖生(FC東京)を最前線に並べ、右にMF永長鷹虎(川崎F)が入った。

 後半の立ち上がりは良い場面もあったが、徐々に停滞。逆にミドルシュートやドリブル突破といった個の力での反撃に遭う。68分にはFW北野颯太(C大阪)を入れてシステムを4−3−3に変更し、安部をアンカーに、佐野と松木をインサイドハーフに配した。さらに78分には左サイドバックを髙橋仁胡(バルセロナ)に入れ替えると、日本が圧力を強めていく。

 そして迎えた83分、ボックス右でボールを持った永長が左への持ち出しから素早く左足を振り抜くと、ボールはゴール左上に吸い込まれ、日本が試合を振り出しに。結局、試合は1−1のまま延長戦に突入。日本は6人目のMF松村晃助(横浜FMユース)を送り出し、不在となった右サイドバックに佐野が入った。

 その延長は互いに得点機を生かしきれずに時間が経過。しかし103分、左サイドでボールを持ったアリ・ジャシムがドリブルでボックス左に侵入し、ゴール前にセンタリングを送り、ファーサイドに流れたボールを途中出場のモハメド・ジャミールに決められた。その後は押し込む場面もあったが、そのまま終了を迎えるかと思われた118分に起死回生のゴールが生まれる。

 ボックス右に侵入した永長が左足でクロスを上げると、ギリギリのタイミングで裏をとった熊田が頭で合わせ、再び追いつくことに成功。さらに120分には右サイドから松村がゴール前にセンタリングを送り、ファーサイドに流れたボールを北野が狙ったがシュートは無情にもクロスバーの上へ。勝敗はPK戦の結果に委ねられることとなり、5人全員がPKを成功させた先行のイラクが決勝進出を決めた。

 日本はベスト4で敗退となり、2大会ぶりのアジア王者には届かなかったが、今年の5月から6月にかけてインドネシアで行われる『FIFA U−20ワールドカップ インドネシア2023』の出場権は獲得。本大会での躍進に期待がかかる。

【スコア】
U20イラク代表 2−2(PK戦:5−3) U20日本代表

【得点者】
1−0 12分 アリ・ジャシム(U20イラク代表)
1−1 83分 永長鷹虎(U20日本代表)
2−1 103分 モハメド・ジャミール(U20イラク代表)
2−2 118分 熊田直紀(U20日本代表)

【スターティングメンバー】
▼U−20日本代表(4−4−2)
GK:春名竜聖
DF:屋敷優成(ET 松村晃助)、菊地脩太、田中隼人、松田隼風(78分 髙橋仁胡)
MF:佐野航大、保田堅心(68分 北野颯太)、山根陸(HT 松木玖生)、安部大晴
FW:横山歩夢(HT 永長鷹虎)、坂本一彩(HT 熊田直紀)

サッカーキング

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