ソフトバンク・前田純 “和田イズム”継承で開幕ローテつかむ! 師匠の勇姿に感動「こうなりたい」
2025年3月18日(火)5時0分 スポーツニッポン
ソフトバンクの前田純投手(24)が17日、“和田イズム”の継承を誓った。昨季限りで現役を引退し、15日の引退試合で和田毅氏(44)が見せた最後の勇姿に心を揺さぶられたという。自主トレで師事し、レジェンド左腕から教わったことを胸に刻み、自身の限界を突き破り成長を続ける。まずは19日の中日とのオープン戦で好投し、開幕ローテーション5枠目をつかみ取る。
背番号21の勇姿をしっかりと目に焼き付けた。15日に行われた和田氏の引退試合。前田純は「なんか感動しました」と感慨深く振り返った。
「22年続けるというのが、とんでもないことだと改めて実感しました。化け物だなって。ピッチングを見ても、まだ球が伸びていて。こうなりたいという気持ちになりましたね。引退試合ができるのは選ばれた人だけだと思う。そういう選手になりたいです」
昨年、和田氏が長崎で行っていた自主トレに初参加し、急成長を遂げた。7月に支配下昇格を勝ち取り、プロ初勝利もマークした。今年も弟子入りして理解がより深まった。「体の使い方だったりを教わって、それを自分の感覚と照らし合わせて良くなってきている感じがあります」。4日のヤクルト戦では自己最速の145キロを記録。師匠にはすぐに「マックス更新しました」と報告した。
順調に成長のステップを踏んでいる。入団1年目だった一昨季は3、4軍で2桁勝利を挙げ、昨季は2軍で10勝をマーク。今季は1軍での2桁勝利を目標に掲げている。そのためにも、まずは開幕ローテーションをつかみ取る。この日、倉野投手コーチが「今週中に開幕からの5人は決めます」と話したように確定ランプはまだともっていない。“先発5人目”を19日の中日戦の先発登板で射止める。ここまで紅白戦を含めた実戦で15イニング無失点。「走者を出しても粘るピッチングが目標。簡単に点を取られないようにしたいです」と腕をぶした。
和田氏のもとで精神的にも強くなったという自負もある。ハードな練習や壮絶な食トレも乗り越えた。自分に限界をつくらない大事さを学んだ。「(自分が思っている)限界の先で人間って頑張れるんだなと思いました。きついと思っても意外に(それ以上も)いけるという感覚になった」
貴重な経験を糧にして「自信を持って投げられる」と胸を張った前田純。“和田イズム”を継承してさらなる飛躍を目指す。 (木下 大一)