前川黛也と父・和也氏の他には?…2世代続けてA代表に選出された世界の親子たち

2021年3月19日(金)23時49分 サッカーキング

2世代続けてA代表に選出された前川親子(下)、キエーザ親子(上) [写真]=鈴木颯太朗、Getty Images

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 日本サッカー協会(JFA)は18日、3月の試合に臨む日本代表メンバーを発表した。

 初招集となった8名のなかで注目を集めているのが、ヴィッセル神戸で正守護神を務める前川黛也だろう。1992年から1996年にかけて日本代表に選ばれた父・和也氏に続くA代表入り。親子2代でのA代表選出は、Jリーグ発足以降初めてのことになり、2世代続けてのデビューが期待される。

 一方で世界を見渡せば、2世代続けてA代表のユニフォームに袖を通した親子は少なくない。ここでは現役選手に的を絞って、7組の親子を紹介しよう。

[写真]=Getty Images

フェデリコ・キエーザ(イタリア代表FW/ユヴェントス)


父:エンリコ・キエーザ(元イタリア代表FW)

 ユヴェントスで覚醒の時を迎えつつあるキエーザの父エンリコは、かつてイタリア代表で活躍したストライカー。センターフォワードとしてプレーした父とサイドを主戦場とするフェデリコでは、選手としてのタイプは異なるが、ゴールへの嗅覚は父親を彷彿とさせる。フェデリコは2016年に18歳でセリエAデビューを果たすと、2018年3月には20歳でA代表デビュー。今夏開催されるEURO2020に出場を果たせば、親子2代での偉業達成となる。

ヤニス・ハジ(ルーマニア代表MF/レンジャーズ)


父:ゲオルゲ・ハジ(元ルーマニア代表MF)

 父は“東欧のマラドーナ”と称されたゲオルゲ・ハジ。ヤニスは同氏がガラタサライに所属していた1998年10月に、長男としてイスタンブールで生まれた。父親が設立したヴィトルル・コンスタンツァの下部組織で育ち、トップチーム昇格を果たすと、フィオレンティーナなどでプレーし、現在はレンジャーズで活躍している。すでにA代表デビューを果たしているが、昨年行われたU−21欧州選手権でチームをベスト4に導き、東京オリンピック出場権を獲得。今夏に来日を果たせば、世界デビューとなる。

チアゴ・アルカンタラ(スペイン代表MF/リヴァプール)


父:マジーニョ(元ブラジル代表MF)

 “親子2代で代表”とはいえ、父親とは異なる代表チームを選んだのがチアゴ・アルカンタラだ。父マジーニョは元ブラジル代表MFで1994年のW杯に出場。同氏がセリエAでプレーしていたときに、チアゴはイタリアで生まれた。その後、ブラジルとスペインの両国で育ったが、「人生のほとんどでプレーしてきた」という理由でスペイン代表を選択している。なお弟のラフィーニャは父と同じブラジル代表でプレー。来年開催予定のカタールW杯では、“兄弟対決”が見られるかもしれない。

ジョヴァンニ・レイナ(アメリカ代表MF/ドルトムント)


父:クラウディオ・レイナ(元アメリカ代表MF)

 近年、若くて有能なタレントを次々と輩出するアメリカの中でも、レイナは元代表キャプテンの父を持つ正真正銘のサラブレッドだ。父クラウディオは2002年の日韓W杯で10番を背負い、腕章を巻いてプレー。同氏がサンダーランド在籍中に生まれたこともあり、ジョヴァンニの出身地はイングランドになるが、U−15世代からアメリカ代表の中心選手として活躍してきた。10番を背負って出場した2019年のU−17W杯でチームをベスト8に導くと、昨年11月にA代表デビュー。まだ18歳と若く、数年後には世界的なスターになっているかもしれない。

マルクス・テュラム(フランス代表FW/ボルシアMG)


父:リリアン・テュラム(元フランス代表DF)

 ボルシアMGで活躍するマルクス・テュラムも偉大な父を持つサラブレッド。現役時代にフランス代表として歴代最多の142キャップを記録し、1998年のフランスW杯やEURO2000の優勝に貢献した元DFリリアン・テュラムが父親になる。現役時代にパルマやユヴェントスで活躍し、守備のスペシャリストとして名を馳せた父とは異なり、マルクスは攻撃的なアタッカー。ボルシアMGでは背番号「10」を託されている。父親の代表引退から12年が経過した昨年11月に、フランスのA代表初招集。圧倒的な選手層を誇るだけに、メンバー入りするだけでも大変だが、親子2代での国際大会出場を目指す。

カスパー・シュマイケル(デンマーク代表GK/レスター)


父:ピーター・シュマイケル(元デンマーク代表GK)

 父ピーターは20世紀を代表する名GKで、マンチェスター・Uのレジェンド。同じくGKのカスパーは、下部組織時代から過ごしたマンチェスター・Cでレギュラーを掴めず。その後は長い下積み生活を送ったが、2016年にレスターでプレミア制覇を成し遂げると、2018年には父が持つデンマーク代表の連続無失点記録を更新した。34歳になった今もプレミアリーグを代表する守護神として活躍している。

ピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン代表FW/アーセナル)

父:ピエール・オーバメヤン(元ガボン代表)

 フランス国籍を持つ元ガボン代表の父とスペイン人の母のもと、フランスで生まれたオーバメヤン。ガボン、スペイン、フランスの代表資格を持ち、U−21まではフランス代表でプレーしてきたが、「父と競うため」にガボン代表のユニフォームに袖を通すことを決断した。2018年には、ガボンサッカー連盟が父親の代表監督就任を発表。親子の共演が期待されたものの、オーバメヤンが健康状態を理由に就任を断っていたことを明かしている。「父がいなくても正しい道を進めばガボン代表は成功できる」。そう語るオーバメヤンは、父も成しえなかったW杯出場という夢を叶えることができるだろうか。

(記事/Footmedia)

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