ドジャース・大谷 快幕!!25年チーム初安打から逆転勝ち

2025年3月19日(水)5時29分 スポーツニッポン

 ◇ナ・リーグ ドジャース4—1カブス(2025年3月18日 東京D)

 6年ぶりの日本開催となった大リーグの開幕戦が18日、東京ドームで行われ、ドジャースの大谷翔平投手(30)がカブス戦に「1番・DH」で出場。2安打2得点で4—1の逆転勝利に導いた。開幕投手の今永昇太投手(31)には2打数無安打も、5回に今季初安打でチーム初安打となる右前打を放ち逆転劇を演出。ワールドシリーズ連覇を目指すメジャー8年目、初めての母国での特別なスタートを凱旋勝利で飾った。

 体が思うように動かなかった。日本で迎えたメジャー8年目の開幕戦。大谷も人間だった。「あまりバッティングに関して緊張することは普段ないけど、珍しく緊張しているなという感じが1打席目はあった」。初回は今永の甘い直球を打ち損じて二ゴロ。3回も強引に引っ張った二直だった。

 「四球だけはいらないなという感じで、ちょっと思い切りいきすぎているなという感覚があった。それ以降の打席でしっかり冷静に対処できた」

 それが1点を追う5回1死一塁だった。2番手の右腕ブラウンのナックルカーブを捉えた。打球速度107・4マイル(約172・8キロ)の強烈な打球が右前へ。今季初安打がチーム初安打となり、一、三塁と好機を広げた。続くエドマンの左前適時打で同点。さらにT・ヘルナンデスの三ゴロが一塁悪送球となる間に、二塁から激走し決勝点となる勝ち越しのホームを踏んだ。一挙3得点の逆転劇。9回は昨季まで同僚の右腕ブレージャーから右翼線二塁打し、4点目の生還を果たした。

 デーブ・ロバーツ監督も「なかなかナーバスな翔平を見ることはないが、日本の国歌が流れた時に感傷的になっていたのかなと思う」と言った、大注目を浴びた母国での開幕戦。さらに窮地のチーム事情もあった。体調不良で18年MVPのベッツが回復を優先して前日に帰国。この日は当初「3番・一塁」で先発が発表されたフリーマンが、左肋骨の痛みで急きょ欠場となった。唯一残った「MVPトリオ」の1人。大谷は「(ベッツは)長いフライトの後でタイトスケジュールで健康を保ってプレーするのは難しさもある。フレディ(フリーマン)は直前のケガで悔しさもあると思うけど、ベンチにいてくれて士気は高かった」としたが、チームリーダーとして責任を感じないわけがなかった。

 愛する存在と戦った。米国で第1子出産を控える真美子夫人とともに“お留守番中”の愛犬デコピン。この日着用した新スパイクには、足裏などに姿が描かれ、真美子夫人からは開幕を祝うチョコレートなどの差し入れも届いた。

 今季の最大の目標は21世紀初のワールドシリーズ連覇。「今日勝って明日(19日の第2戦)はもうちょっとリラックスしていけるかなと思う」。特別な一年は凱旋勝利で幕を開けた。 (柳原 直之)

 〇…大谷が2安打。大谷の開幕戦でのマルチ安打は昨年3月20日のパドレス戦(韓国・ソウル)に続いて2年連続2度目だ。東京ドームでのシーズン開幕戦でマルチ安打をマークするのは、12年3月28日にマリナーズ・イチローがアスレチックス戦で4安打を放って以来13年ぶり2人目。イチローは東京ドームを含め、開幕戦でのマルチ安打を計5度(01、02、05、11、12年)記録している。

スポーツニッポン

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