【センバツ】米子松蔭の1メートル58右腕・新里希夢が成長誓う「夏までに140キロを...」
2025年3月19日(水)6時0分 スポーツニッポン
◇第97回選抜高校野球大会第1日 1回戦 米子松蔭2ー10花巻東(2025年3月18日 甲子園)
米子松蔭の2年生エース・新里希夢(にいざと・のあ)は3回途中6失点で無念の降板となった。一塁を守っていた先輩左腕・佐谷知輝(3年)に「思い切って投げてください」とマウンドを託し、二塁の守備に回った。
「甲子園で投げられたことは楽しかったんですけど、自分たちは目標を日本一としてやってるんで、勝ち切れなかったっていうことはすごく悔しかった」
身長1メートル58は今大会の登録選手で最小兵。強打の花巻東打線に憶することなく立ち向かった。初回1死一、二塁で4番・赤間史弥(2年)に中越えの適時二塁打を浴びると、犠飛と左翼線二塁打で計3失点。2回は3者凡退に抑えたが、3回に2四球で招いたピンチから連続長短打を浴びたところでマウンドを降りた。
兵庫県出身で、中学2年の冬にヤング湊クラブでタイガースカップ優勝。大会の初戦で甲子園のマウンドを経験し無失点に抑えたが、選抜の舞台で再現はできなかった。
「相手の嫌がる球を投げて、かわすというより攻めたピッチングをやっていこうと思っていた。中学の時と比べると、周りを見られていたので成長していると思う」
小中学校時代は、体が大きくなるようタンパク質を多く含んだ食事や牛乳を多く出してもらっていたが、身長にはつながらず、中学3年生で現在の身長になった。久しぶりに戻ってきた聖地のマウンドで自己最速130キロを134キロまで更新し「大きな選手に関わらず、どんな選手にも負けたくない。夏までに140キロを出せるようにしたい」と前を向く。小さな体には野球選手として成長したいという希望と夢がたくさん詰まっている。