R&D SPORT 2018スーパーGT公式テスト岡山 テストレポート

2018年3月22日(木)10時27分 AUTOSPORT web

2018.03.19 −スーパーGT 公式テスト・岡山


開幕戦を3週間後に控えた今季初の合同テストで速さを確認


 2018年スーパーGTシリーズの開幕を3週間後に控えた3月17〜18日、今季初のGT合同テストが開幕戦の舞台となる岡山国際サーキットにおいて開催されました。
 
 空力面を中心に改良を受けたSUBARU BRZ GT300の2018年モデルも参加し、4回目のセッションとなる18日午後にはトップタイムをマークするなど速さも見せて収穫あるテストとなりました。


 この合同テストには29台のGT300車両が参加。開幕前に周囲とのタイム差などを確認できる重要なテストです。搬入日の16日は冷たい雨が降り真冬のような気温となりましたが、17日朝には晴れて気温も次第に上昇。
 
 春らしい穏やかなテスト日和になり、開幕が待ち遠しい7000人近い熱心なファンが朝早くからサーキットに詰めかけました。


 初日朝のセッションではまず井口卓人が乗り込み、フロントリップなどのエアロパーツを取り替えながらフィーリングやタイムを比較し、その違いを確認する作業を行いました。
 
 そしてセッション終盤に山内英輝に交代し、山内もその感触を確認して終了。タイムアタックは行っておらず14番手にとどまりました。
 
 午後のセッションでは最初から最後まで山内がステアリングを握ってタイヤテストを行いました。種類の異なるタイヤを履き比べながら良い部分、悪い部分をタイヤメーカーにインフォメーションしながら、より良いタイヤを作って行くための地道な作業で、46周を周回。
 
 山内はテスト終了後に「まだまだタイヤは良くなっていくと思っています」と笑顔を見せました。このセッションでは4番目のタイムをマーク。チーム全体の士気も上がってきました。

SUBARU BRZ R&D SPORT


 テスト2日目となる18日も朝から好天となり、朝のうち低かった気温もみるみる間に上昇し、気温も15℃を超えて軽く汗をかくほどで、前日を上回る9,000人近いファンがサーキットを訪れました。
 
 朝のセッションでは井口が乗り込み前日の午前中同様、エアロパーツの確認作業をしている間にマシントラブルが発生。20周を走った時点でピットガレージに入れたこともあり、タイムアタックはできず25位のタイムにとどまりました。
 
 次のセッションまでのインターバルで一気に雲が広がり気温も急に落ち始めました。ここではロングランテストを行うにあたり新品タイヤを装着。山内が乗り込みトップタイムをマークしました。
 
 しかしこのセッションでも2時間枠の半分を消化したあたりで、マシントラブルが発生。翌週には富士スピードウェイにおいて2回目の合同テストが行われることもあり、大事を取り走行はストップ。このままトップタイムを守って今回のテストを終了しました。
 
 空力パーツの確認と直線スピードの向上が認められ収穫があった岡山テストとなりましたが、やり残した部分は翌週の富士テストで確認を行うこととなりました。


コメント


渋谷真総監督


「岡山の路面はμが低いままで、そこにレースカーを合わせ込むことが不十分な内容でした。4回目のセッションではトップタイムをマークするなど上位につけることはできましたが、周りもテストを行っているなかでのタイムですから、あまり気にはしていません」


「むしろ自分たちのやってきたことを成果として出せているのか、ドライバーのコメントや自分たちのデータで判断すると、ちょっと物足らない印象はあります」


「今年の車両はスピードを上げるということで空気抵抗を減らすようまとめています。去年より暖かいコンディションということで上位のタイムも出ましたが、ひとまずは狙いどおりです」


「去年の開幕戦はリタイアでしたから、それだけは避けないといけません。去年はストレートで簡単に抜かれるシーンで、ファンの方には悔しい思いをさせてしまいました。今年は期待して見ていただければと思っています」

SUBARU BRZ R&D SPORT


井口卓人


「開幕戦に出場するほぼ全車がそろっての合同テストで、タイム的にはすごく良くポジティブな気分になりました。しかしロング(ランテスト)ができずトラブルもいくつか出ましたので不安はありますね」


「ただ戦えるという手応えのあるテストとなりました。来週の富士ではタイヤテストを含めたロングも行わないといけません。残された時間は(富士テストの)8時間しかありませんから、次はノートラブルで走りきりたいですね」


「今年のローダウンフォースという方針のなかで良い方向性を見つけ出せていますし、ストレートも間違いなく速くなってきています」


「いかにメカニカルグリップを上げてコーナリングスピードを速くするかは僕たちのテーマです。良い方向に来ているという手応えはあります!」


山内英輝


「今回のテストでは良いところと悪いところのメリハリがすごくあり、悪い部分はとても厳しい状況なのでこれをどう改善していくかが今後の課題だと思います」


「2日目午後はトップタイムを出せましたが、午前中はトラブルもありニュータイヤでのシミュレーションはできていませんし、午後に行った時は既に他チームはロング(ランテスト)に進んでいたわけですから、このトップタイムにはあまり意味はないと思います」


「今日の順位だけを見ればすごく良いでしょうが、なかなか厳しいものも見えているので。開幕までに何とかクリアにしていかないといけないと思います」


「熱心なファンも応援にいらっしゃると思いますし力も入りますが、何とかその応援に応えられるようこれからの3週間頑張ります!」

SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人(左)、山内英輝(右)


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