「投げる試合すべてで勝ちたい」球界最年長左腕、ヤクルト・石川雅規の挑戦【独占】

2024年3月26日(火)16時39分 ココカラネクスト

目指す200勝まであと15勝となっている(C)産経新聞社

 球界最年長ながら、若々しさは変わらない。開幕戦が3月29日に迫る中、今年もまたヤクルト・石川雅規のシーズンが始まる。近年では150キロ超えの投手が一般的ともなる中、緩急を使った投球術でバッターを打ち取る姿には野球の妙味を感じずにはいられない。目指す200勝まで残り15勝と迫る左腕に『CoCoKARA next』が独占インタビューを敢行。全3回の1回目となる今回はコンディショニング維持で気を付けていることについて聞いた。

【動画】ヤクルト石川がオープン戦で阪神ノイジーから三振を奪ったシーン

 ——今シーズンここまでの状態、課題としているところなどお聞かせください

 石川雅規(以下、石川) 課題というか、僕みたいなピッチャーは、やっぱりコントロ
ール力、両サイドにしっかり投げ分けられるかということが毎年、毎ゲームの課題であり
ます。阪神とのオープン戦ではまっすぐをしっかりと左のインコースに投げ切れなかった
というのはありますし。単打はしかたがないというところはありましたけど、全体的な甘
さがありましたね。

 ——改めて2024シーズンのテーマを聞かせてください

 石川 もう投げる試合すべて勝ちたいですし、ここ数年を見ても分かる通り、中6日で
いくことはない中でチャンスを頂いている。1試合でも多くチャンスを頂けるようにとい
う気持ちで投げている。毎試合、毎試合が勝負なのでいいピッチングをして勝ちがつくと
またチャンスが増えると思うので。そこはもうここ数年の課題です。

 ——最近は中6日ではなく変則的なスケジュールで投げることも増えています、そのあたりの対応は?

 石川 中10日、2週間、3週間とあくこともありますけど、投げられる試合が決まっていたら、そこに全力で準備するだけなので。そこは間が長くなろうが、その間に調整するのがぼくらの仕事なので。長くなったから、どうこうというのはないです。ただ年齢を重ねてきているので、コンディショニングの維持はより一層、気を付けているところです。

 ——コンディショニング維持について聞かせてください。長く現役生活を続ける中で石川投手がシーズンを長期離脱したことはなかったかと思います。どのように気を付けているのでしょうか?

 石川 毎年、年齢を重ねていくので体も変化していく中でその中で自分の体に敏感になりつつ、敏感になりすぎて、ストップをかけるのもどうかと思うので。あえて鈍感になる部分は必要かなと感じています。矛盾してますけど、(コンディショニング維持に関しては)敏感と鈍感をうまいこと使いこなしてます。

 ——「鈍感になる」の意味をもう少しくわしく聞かせてください

 石川 (体の声を)聞きすぎて、ハリだとか痛いとかを気にしすぎてもいけないのかなと。ケガをしてはいけないというのが1番シーズンにとっては大事なところではあるんですけど、ケガを怖がったり、リスクを考えすぎて、トレーニングをやらないということはできないので。そこはやらなきゃいけない。変な話、うまいことごまかしてやらないと、というのはほぼ毎日あるかと思うんですけど、それをやりつつ、体の声にも敏感になりながら、怪我しないようにと。「敏感」と「鈍感」と矛盾している感覚をうまいこと綱渡りしながら、そういう感覚でやってます。

 ——以前から石川投手は体に気を使っている印象があります

 石川 そこは重点的に変わらずやっています。そう、ピラティスは僕が最初に取り組んだじゃないかな? 20年近く前にやったことがあったりとか。昨シーズンもやったりしてました。和田投手(ソフトバンク)もピラティスを取り入れていると聞きました。話している中で方向性一緒で何か安心というか、『答え合わせ』できたなという感じがしています。

 ——和田投手は石川投手にとってどういう存在ですか?  
 石川 昨年神宮来た時に『どういうトレーニングをしているの?』と意見交換させてもらったんですけど、彼の存在というのは今の僕にとってすごく大きいんですよね。
 (次回は目指す200勝に向けての道筋、レジェンド左腕からの言葉について)

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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