「ショウヘイを助けるため」水原元通訳の解雇でド軍は団結!? 米記者が指摘した大谷翔平の現況「孤島にいるわけじゃない」

関係者たちにとって寝耳に水だった大谷たちのスキャンダル。その余波チームにどのような影響を及ぼしたのか。(C)Getty Images

　大谷翔平（ドジャース）が“渦中の人”となった騒動は、社会に小さくない衝撃をもらたした。メジャーリーグ移籍を叶えた2018年から専属通訳であった水原一平氏が違法賭博に関与した疑いでドジャースから解雇された問題だ。

　球界を騒然とさせる非常事態となった。そうしたなかで当の大谷は3月25日（現地時間）に開かれた記者会見において、「僕自身、何かに賭けたり、スポーツイベントに賭けたり、頼んだこともないですし、送金を依頼したこともありません」と強調。

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　騒動が明るみになる発端となった米スポーツ専門局『ESPN』の取材で「翔平は事実に喜んではいなかったが、私がこれからギャンブルをしないよう助けると言った」と語っていた水原氏の言動についても、「すべてが嘘だった」「正直、ショックという言葉が正しいとは思わないですし、うまく言葉で表せない感覚」と説明。一貫して自身の潔白を主張した。

　いまだ司法当局による調査は続いている同問題は不透明な点も多い。そのために世間の関心を集め続けてはいる。ただ、悲痛な胸中を明かした大谷の声明とドジャースによる水原氏の即刻解雇という処分により、一時期よりも騒動は落ち着いてきた感はある。

　大谷が「一番お世話になった」と語り、単なる選手と通訳の関係性を越えた存在と言えた水原氏。そんな“盟友”を失った影響はどこまであるのか。本音の部分は本人のみぞ知るというところだが、少なくとも周囲の関係者からは、むしろポジティブな要素が見えているという。

　米人気ポッドキャスト番組『Foul Territory』のドジャース版『Dodgers Territory』に出演したスコット・ガイルマン記者は、「僕らはオオタニが自分自身に秘めている別の側面に入るところを見られるかもしれない」と指摘。常に傍にいた水原氏のサポートを失ったことで、より自立する可能性に期待を寄せた。

　さらに「とくにこの5年のドジャースはチームの結束が本当に、本当に強くなっている」と論じたガイルマン記者は、25日の声明発表会見にスタン・カステンCEO、アンドリュー・フリードマン編成本部長、デーブ・ロバーツ監督、ジョー・ケリー、キケ・ヘルナンデスら複数のチームメイトや関係者が会見場にいたことを指摘。そして、大谷の現況に対する私見を語った。

「チームの面々はショウヘイ・オオタニの周りに集まっているんだ。“孤島”にいるわけじゃない。たしかに今の状況というのは彼にとって厳しい。あの会見がどれほど大きな意味を持っていたかは誰もが知っているはずだ。ショウヘイがああいう場に自ら出向いて、自分の考えを発信することは、証言に対する大きな自信を示している。

　そして、今、このチームが彼を中心に団結しているということは、ドジャースの関係者たちも強く感じていることだ。ショウヘイは重要な仲間であり、これからのドジャースという組織の柱だ。すべての事実が明らかになっていないことは知っているけど、チームメイトたちはショウヘイを助けるために全力を尽くしているよ」

　ドジャース入団早々に迎えた“山”を大谷とチームメイトたちは、どう乗り越えるのか。騒動の行く末を含めて注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]