「屈辱的な扱い」“セーブ王”だったKBO守護神のパ軍2A降格に韓国メディアが疑問視「最高だったのに」

2024年4月1日(月)17時0分 ココカラネクスト

春先からのアピール不足で2A降格となったコ・ウソク。その判断に母国で疑問の声が飛び交った。(C)Getty Images

 厳しい春だ。今年1月にパドレスとポスティングで契約したコ・ウソクは、マイナー、それも2Aで開幕を迎えた。

 現在25歳のコ・ウソクは、KBO(韓国プロ野球)リーグのLGツインズに所属した昨シーズンに42セーブを挙げてタイトルを獲得。韓国球界屈指の実力派リリーバーとして声価を高めていた。そして、オフに2年450万ドル(約6億8000万円)でパドレスと契約。同期入団となった松井裕樹との競争も注目を集めていた。

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 しかし、韓国・ソウルで迎えた2024シーズン開幕戦当日となる3月20日に3Aへの降格が決定。さらに現地時間3月29日には、さらにひとつ下のカテゴリーにあたる2Aに落ちた。

 もっとも、パドレスの組織内では“ポジティブな降格”と捉えられている。AJ・プレラー編成本部長は「成長過程にある彼にとってメジャーでやっていくために適したリーグだ」と指摘。さらにマイク・シルト監督も「難しい決断だった」としてうえで「彼には熱心に取り組み続けるように伝えている。少しゆっくりと馴染むためにシーズンを始めただけだ」と強調した。

 ただ、リーグ屈指の救援投手であり、“セーブ王”でもあったコ・ウソクのマイナー降格という扱いに理解を示しきれていないのが、一部の韓国メディアだ。

 韓国メディア『Mania Times』は「アメリカで屈辱的な扱いを受けている」とパドレスの判断を疑問視。より投手有利とされる2Aで異国の環境に慣れてもらい、自信を取り戻してもらおうという球団の配慮を慮りつつも、「セーブ王だった男のプライドは酷く傷つくはずだ」と論じた。

 また、韓国の週刊誌『Alpha biz』は「最高の守護神だったのに……。今季にメジャーリーグ挑戦を決めたコ・ウソクは努力しなければならない状況に置かれた」と苦境をリポート。「アメリカに馴染むためのチャンスと時間を与えられたわけだが、KBOリーグ最高のクローザーだった彼にとっては複雑な判断であり、当初の期待とは程遠い措置だと言える」とコ・ウソクの胸中を慮った。

 果たして、コ・ウソクはここからいかに這い上がるのか。KBO屈指の守護神としての真価が問われているとも言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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