福岡県で名古屋グランパスを応援するアルゼンチン出身のダニエル氏、母国地方クラブのユニフォームが福岡で発見された理由を探る

2024年4月5日(金)21時19分 サッカーキング

ゴドイ・クルスのセカンドユニフォーム(写真は2021年のモデル)[写真]=Getty Images

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 3月初旬、アルゼンチンのメンドーサ州を本拠地とするゴドイ・クルスのユニフォームが地球の裏側にある日本の福岡県で発見されたとアルゼンチンの『TyCスポーツ』や『トド・ノティシアス』など複数メディアが驚きを持って報じた。そして、そのユニフォームを発見した名古屋グランパスを応援する福岡在住のアルゼンチン人男性ダニエル氏が、ユニフォームにまつわる後日談や、自らが福岡県で名古屋グランパスを応援するようになった背景などを『サッカーキング』に語った。

 今から約1カ月前、ダニエル氏は仕事を終え自転車で住宅街を走っていた。洗濯物がベランダに干してある見慣れた風景だったが、あるシャツの存在に気付いた瞬間、同氏は引き返してそれを確認した。そこでダニエル氏が目にしたのはゴドイ・クルスの何年か前のセカンドユニフォームだった。

 ゴドイ・クルスはアルゼンチン1部リーグを戦い、同国内では認知されているものの国際的な知名度は高いとは言えない。そんなクラブのセカンドユニフォームがアルゼンチンから見て地球の裏側のベランダで干されていたことに衝撃を受けたダニエル氏は自らの体験をSNSに投稿。するとアルゼンチンで話題となり、複数の大手メディアが報じるまでになっていた。

 アルゼンチンで本件が話題になった後、ダニエル氏はゴドイ・クルスのユニフォームの持ち主の日本人男性と会話をする機会を得て、メンドーサを本拠地とするチームのセカンドユニフォームが福岡にある理由を教えてもらうことに成功。ユニフォームの持ち主の男性によると、「ユニフォームは、10年以上前にアルゼンチンのメンドーサを旅行した友人がお土産として買ってきてくれたもので、今も時々そのユニフォームを着ている」というのがおおまかな経緯とのことだった。

 本件は、ゴドイ・クルスのサポーターのみならず、同クラブの関係者も知ることとなり、ゴドイ・クルスの関係者やサポーター有志が同クラブの別のデザインのシャツなどを福岡県の男性に送る手配を進めているという。

 なお、このユニフォームを発見したダニエル氏は、10年以上前に、知り合いの日本人の出身地が愛知県であったことから愛知県についていろいろ調べるうちに名古屋グランパスの存在を知った。その後、X(旧Twitter)で同クラブのサポーターと交流を深めていくうちに、自らも名古屋グランパスのサポーターとなったという。そして、2017年にはアルゼンチンから来日し、当時J2を戦っていた同クラブのホームスタジアムを初めて訪問したとのことだ。

 さらにその翌年の2018年、ダニエル氏は就労ビザを伴い再来日。2017年の来日時に福岡在住の日本人女性と知り合い交際を開始していたこともあり、ダニエル氏も福岡県での生活を開始した。そしてその後、ダニエル氏はその女性と結婚し、子宝にも恵まれ、生まれた息子に名古屋グランパスのユニフォームを着せスタジアムでの「洗礼」も行った。そのため、ダニエル氏の子供も名古屋サポーターとして育っているという。

 取材・文=阿部将仁

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