天国の渋谷キャディへ優勝報告を 穴井詩が涙の誓い

2024年4月11日(木)16時59分 ALBA Net

穴井詩が急死した渋谷一英キャディへの思いを語った(撮影:佐々木啓)

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<KKT杯バンテリンレディス 事前情報◇11日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6518ヤード・パー72>

キャディの渋谷一英さんが今月6日、大腸がんのため亡くなった。42歳だった。名古屋学院大在学中から始まったキャディ歴は24年。これまで多くの選手をサポートしてきた。プロ9年目の2016年「ゴルフ5レディス」で念願のツアー初優勝を果たした穴井詩もその一人。何度もあと一歩のところで優勝を逃してきた飛ばし屋を支えたのが、渋谷さんだった。


「いてくれるだけで落ち着く。感情はいつもフラット。すごく助けてもらいました」

17年の2勝目も渋谷さんとのコンビで手にした。「いつまでも練習に付き合ってくれました。ラウンド後は翌日のためにコースを歩いて、チェックする。毎週、毎日…。だからパー3のホールは、ティイングエリアに立った瞬間にピンまでの距離を教えてくれる。あんなキャディさんはいないと思う。ほかの選手のキャディだったときも、気にかけてくれて、話を聞いてくれた。感謝しかありません」。昨季は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」や「ワールドレディスサロンパスカップ」など9試合でタッグを組んで戦った。

9日に愛知県内で営まれた告別式へ出席してのコース入り。故人を思い出すと目に涙があふれた。「まだ信じられない。早すぎます」。入院中だった渋谷さんとはLINEで連絡を取り合っていたというが、「最初はすぐに返信が来たけど、だんだん遅くなって…」。祭壇にはゴルフウェア姿の遺影が飾られた。「いつもの笑顔でした。頑張って恩返しがしたい」。この日はプロアマ戦で最終調整。天国の恩人に今季初Vを届けたい。

渋谷さんが最後にキャディを務めたのは昨年11月28日から4日間、静岡・葛城GCで行われた「QTファイナルステージ」。長年、苦楽をともにしてきたツアー通算23勝の李知姫(韓国)との共闘が最後の仕事となった。告別式に出席した知姫だが、9日に今大会の欠場が発表された。(文・臼杵孝志)


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