井上尚弥の“日本開催”に賛否! 世界王者たちの批判に米記者は異論「アメリカ人に遠征を求める勇気はない」

2024年4月14日(日)7時0分 ココカラネクスト

数々の金字塔を打ち立てきた井上。その活躍に思わぬケチがついた。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ボクシング界の一部ファンの間でかねてから重ねられてきた論争がふたたび噴出。本人が意見を投じるほどの小さくない話題となった。

 物議を醸しているのは、世界スーパーバンタム級の4団体統一王者である井上尚弥(大橋)のマッチメイクだ。というのも、彼は21年6月にマイケル・ダスマリナス(フィリピン)とのWBA・IBFバンタム級タイトルマッチを米ラスベガスで開催して以降、5戦連続で日本のタイトルマッチを実施している。

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 井上にとってスーパーバンタム級での初陣となった昨年7月のスティーブン・フルトン(米国)との2団体(WBC・WBO)統一マッチも、挑戦者でありながら東京は有明アリーナで実施された。

 無論、井上の試合が軽量級では異例と言われる莫大な収益を生んでいるからこその日本開催ではある。だが、“ボクシングの本場”である米国から「アメリカにきて俺たちと同じ土俵で戦うべきだ」(元世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)という批判的な意見も聞こえている。

 現地時間4月12日には、米ボクシング専門YouTubeチャンネル『ProBox TV』に出演した元世界ウェルター級王者2団体王者のショーン・ポーター(米国)氏が、「「イノウエの目指しているゴールが何なのか、それは俺には本当にわからない。でも、ボクシングでは海を渡り、アメリカに来て、アメリカ人を倒して、ファンに注目してもらわなければならない」と強調。あくまで米国内でタイトル防衛をしてこそ、「最高」と認められるという“異論”を投げかけたのだ。

 もっとも、先述のフルトン戦では両陣営合計で約10億円を記録。井上はもちろん、相手となる陣営が日本開催を受け入れる理由は明確である。ゆえに本人も自身のXで「日本のマーケット以上の物がアメリカにあるのなら喜んで行く。それだけの価値がここ日本にはある」と反論するのだ

 米国内にも日本開催に理解を示す記者たちもいる。米スポーツ専門局『ESPN』で記者を務めていたスティーブ・キム氏は、自身のXで「アメリカのボクサーやメディアには、外国人ボクサーに自分たちなら絶対しないような要求をしたり、期待したりする悪い癖がある。彼らにアメリカ人ボクサーに遠征や減給を求める勇気はない」と指摘。そして、皮肉交じりにこう投げかけている。

「イノウエはもう火星で戦うべきだと思う。あの惑星で彼が本当にどれだけ偉大なスターなのか見てみよう。あそこでなら誰でも絵を描くことができる」

 さまざまな意見が噴出している井上の日本開催。ここまで論争が巻き起こっている現状は、日本が生んだ怪物の人気の裏返しと言えるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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