GRヤリス・ラリー2、デビュー2戦目にして初の表彰台。勝田範彦が2位入賞/全日本ラリー唐津

2023年4月18日(火)23時5分 AUTOSPORT web

 4月15日(土)から16日(日)にかけて、佐賀県唐津市を拠点に開催されたJRC全日本ラリー選手権第3戦『ツール・ド・九州2023 in唐津』。このラリーにTOYOTA GAZOO Racingから2台の異なるGRヤリスが参戦し、トヨタGRヤリス・ラリー2をドライブした勝田範彦/木村裕介組がJN1クラス2位を獲得した。次世代のスポーツATを搭載するトヨタGRヤリスGR4ラリーDATをドライブした眞貝知志/安藤裕一組はJN1クラス7位で完走を果たしている。


 2023年の第2戦新城でデビューした2台のGRヤリスは、どちらも車両開発を目的として参戦中のマシンだ。勝田がドライブするGRヤリス・ラリー2は、前戦の新城ではJN1クラスの規定に合致していない部分がありオープンクラスでの出走となっていたが、今回の唐津で初めてシリーズ最高峰クラスでのエントリーとなった。


 唐津のスペシャルステージ(SS)はタイヤに厳しい舗装路が特徴のひとつとなっており、とくに10kmを超える長距離のSSではタイヤへのダメージを考慮した走行が求められる。さらに天候が変わりやすいため、コンデションの変化にも注意が必要なラリーだ。


 ウエットコンディションとなったラリー初日、滑りやすい路面や霧による視界不良のなか、勝田はリスクを避けた慎重なドライビングで各ステージをこなし、アクシデントやトラブルに見舞われることなく総合5番手でレグ1を走り切った。眞貝も着実な走行を続け、初日終了時点で総合7番手につけた。


 朝から晴れた翌日のレグ2では、まだ路面に濡れた箇所が残る難しいコンディションのなかで勝田が大幅にペースアップ。SS7で総合4番手に浮上すると、SS11では上位勢のリタイアもあり一気に2番手まで順位を上げることに成功する。勝田は最終ステージも問題なく走り切り、トヨタGRヤリス・ラリー2のデビュー2戦目にして初の表彰台となる2位を獲得した。眞貝も総合6位で完走を果たし、さまざまな路面状況での貴重なデータをチームに持ち帰ることができた。

深い霧のなか、着実な走りでトラブル無くデイ1を終えた勝田範彦/木村裕介組のGRヤリス・ラリー2 2023年JRC全日本ラリー選手権第3戦ツール・ド・唐津



■2位入賞の勝田「もっと大きな伸びしろがある」



 デビュー2戦目のGRヤリス・ラリー2を表彰台へ導いた勝田は、2位入賞は予想外だったと語り、次のようにコメントした。


「ライバルのリタイアもありましたし、予想もしていなかった2位表彰台です。前戦の新城では私もリタイアしていますし、やはりラリーは完走してこそだとあらためて思います」


「今大会は完走ペースで走り、まずはデータをチームに持ち帰りたいと考えていました。今回ウエットからドライにコンディションが変化するなかで、さまざまなセッティングを試しながら走り切れたことが一番重要だったと考えています」


「私自身としてもまだラリー2を乗りこなせていませんし、もっともっと大きな伸びしろがあると実感しています」


 DATを搭載したGRヤリスをドライブし、難しいコンディションのなかで多くのデータを持ち帰った眞貝は、コメントのなかで今回のラリーが充実したものであったことを滲ませ、次戦以降へ向けて前向きな姿勢を見せた。


「新城ラリー後のインターバルを活用して、チームの皆さんと一緒にDATの制御や熱対策、足回りのセットアップ変更を施してきました。DATに関してはドライバーとの意思疎通が図れる感触がさらに良くなってきましたし、長いSSでも熱の問題もなく走り切ることができました」


「また、足回りの対策も今回は大幅に考え方を変えて臨んだのですが、今大会を通じてウエット/ドライも含めたさまざまな路面で試行錯誤しながら走れました」


「次戦以降さらに気温の上昇やロングSSが増えることにより、クルマにとって厳しい場面が増えてくると思いますが、そこに向けて前向きな印象を持ってラリーを終えることができたと感じています」

眞貝知志/安藤裕一組(GRヤリスGR4ラリーDAT)はJN‐1クラス6位完走を果たした 2023年JRC全日本ラリー選手権第3戦ツール・ド・唐津

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