限界の速さを引き出す予選と長距離の決勝。スーパーフォーミュラの魅力をアピールする2018年フォーマット

2018年4月22日(日)7時55分 AUTOSPORT web

 スーパーフォーミュラ開幕戦の鈴鹿サーキットの予選日、JRP(日本レースプロモーション)がメディア向け会見、通称「サタデーミーティング」を開催し、2018年シーズンのスーパーフォーミュラのレースフォーマットが固まったことを報告した。


 昨年は岡山国際サーキット、そして最終戦の鈴鹿サーキットで2レース制で行われたスーパーフォーミュラの決勝フォーマットだが、今季は全7戦すべてが1レース開催となり、予選フォーマットもノックアウト方式で全戦、統一されることになった。


 JRPによると、シーズン全戦が同一フォーマットで開催されるのは2009年シーズン以来とのことで、今年は9年ぶりに同じフォーマットでの開催になる。


 同一フォーマットになった背景には全戦で2スペックタイヤが導入されることが大きい。ソフトタイヤとミディアムタイヤで戦略の幅が広がることで、サーキットごとにレースフォーマットを変えることなく、さまざまな展開が演出されることが期待されている。


 また、今季はテストケースとして第6戦岡山の予選Q3でオーバーテイクシステム(OTS)が使用可能になることが明かにされた。時間と回数などの詳細はこれから決定することになるというが、予選ポールポジションのタイムが大幅に更新される可能性が高い。JRPの上野禎久氏も、予選でのOTS使用の狙いを会見で説明する。


「今季からソフトタイヤが全戦で導入されることになりましたが、SF14が持っているパフォーマンスをオーバーテイクシステムを使って、すべてを発揮できるセッションを設けることによって、速さを競うフォーミュラカーの予選日の魅力としてお客様にアピールしていきたいと思っています」


「参考になりますが、岡山国際サーキットの現在のコースレコードは1994年のF1、ウイリアムズ・ルノーのアイルトン・セナが記録した1分10秒218でして、そのタイムは四半世紀、破られていません。スーパーフォーミュラでは2015年に石浦宏明選手が1分12秒429が公式の最速タイムです。2秒程度の差がありますが今年のソフトタイヤとオーバーテイクシステムで理論上はレコードタイムをブレイクする可能性があるので、そういったところをJRPとしてファンの方にアピールしていきたいと思っています」


 タイヤ、マシン、エンジンのすべてのパフォーマンスを出し切るとどのくらいの速さになるのか、という視点はレースファンならば当然、興味は高まる。どうせなら開幕戦の予選からOTSでタイムアップを、と願いたいところだが、そこはまだOTSの燃料流量アップによるエンジンのライフの確認ができておらず、まずは今季1戦のみに限定。その様子を見て、2019年以降の予選でまた検討する方向とのことだ。メーカーもチームも、そしてタイヤメーカーもなるべく負担にならない形でスーパーフォーミュラの速さをアピールすることができれば、ファンとともに関係者にもうれしい施策となる。


 今シーズンのスーパーフォーミュラは決勝では300kmという長距離フォーマットで戦略を含めたレースの強さを競い、予選ではマシン、タイヤ、そしてドライバーの1周の速さにとことん、こだわる。ある意味、フォーミュラレースの原点的な魅力が、より強調される形となった。


■2018全日本スーパーフォーミュラ選手権 開催概要




























































Rd.開催地開催日予選方式決勝レース
Rd.1鈴鹿サーキット4/21(土)〜22(日)ノックアウト300km
Rd.2オートポリス5/12(土)〜13(日)ノックアウト250km
Rd.3スポーツランドSUGO5/26(土)〜27(日)ノックアウト250km
Rd.4富士スピードウェイ7/7(土)〜8(日)ノックアウト250km
Rd.5ツインリンクもてぎ8/18(土)〜19(日)ノックアウト250km
Rd.6岡山国際サーキット9/8(土)〜9(日)ノックアウト250km
Rd.7鈴鹿サーキット10/27(土)〜28(日)ノックアウト300km※


※Rd.7のレース距離は暫定

今シーズンからスーパーフォーミュラのテレビ中継で解説を務める鈴木亜久里氏。「俺も解説は素人ですので(苦笑)。チームやドライバーが偏らないように伝えたい」と謙遜


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