人気の阪神公式YouTube、日々の積み重ねで作り上げる感動映像 編集担当・斉藤弘晃氏に聞く制作秘話

2024年4月23日(火)5時15分 スポーツニッポン

 【松本航亮のぶらりトラベルウオッチ】新人虎番記者・松本航亮が阪神に関わる人やもの、裏側を探る「トラベルウオッチ」。第1回は、阪神で映像編集を担当している斉藤弘晃氏(27)に迫る。この職業を目指した経緯や、1日のスケジュール、NPB12球団中、巨人に次ぐ2位の登録者数を誇る阪神タイガース公式YouTubeチャンネルの運用秘話などを、大学時代、映像研究を専門に学んでいた記者が追いかけた。

 阪神の球団公式YouTubeチャンネルが好調だ。チャンネル登録者数は12球団中、巨人に次ぐ2位(22日現在で48・8万人)。その中には300万回再生数を超える動画もある。大学時代に映像研究を専門的に学んでいた記者は、試合後に、その日のハイライトや、ヒーローの裏側に迫った動画がアップロードされていることに驚いた。そこで、SNSの運用や映像編集を担当している斉藤氏を直撃した。

 「選手は結果とか、表に見える部分で評価されがち。その裏側を、少しでも映像を通して見せられたら」

 斉藤氏は武蔵野大学を卒業後に某社で3年間、バラエティー制作に携わった。そこで編集のスキルを会得。それらの経験を経て昨年からは阪神で映像、SNS運営を担当している。チームとファンをつなぐ重要な役割を担う同氏は今季も濃密な毎日を送っている。

 例えば甲子園でナイターが開催される日は、練習前には球場に到着。試合前練習の様子や、試合後の舞台裏などにカメラを向ける。撮影が終わった後は即、編集作業。「試合を見終わったファンがお風呂に入って、寝る前に見られるくらいが理想」とスピード重視で、試合終了後から1〜2時間で動画制作を終わらせる。

 「いろんなところにアンテナを張り巡らせながらやっている。ファンの熱が冷めないうちに終わらせてアップしている」

 そんな毎日の積み重ねが、形になった動画がある。日本一を決めた昨年11月5日の日本シリーズ第7戦(京セラドーム)。舞台裏に追った30分超えの大作だった=写真。先発・青柳の緊迫した試合前ブルペンの様子や、胴上げの瞬間まで、余すことなく記録されている。ドキュメント調の緊張感と、ファンが選手を見守っているかのようなカメラワークに驚いた。ただ、特別な準備をしたわけではなかったという。

 「日ごろから、選手のルーティンや動きなどを見ているので。どこでカメラを準備して待っていればいいかはわかっていた」

 昨季、岡田阪神は「いつも通り」を合言葉に一人一人が役割を果たして“アレ″を成し遂げた。「選手はもちろん。自分だけじゃなくいろんな裏方さんも日々の積み重ねを大切に仕事をしています」。当たり前のことを当たり前に。その積み重ねが大きな成果を生むことを、記者も心に刻んだ。

スポーツニッポン

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