スーパーGT:土屋武士が語る、ポルシェ911 GT3 Rの感触とMax Racingの参戦

2020年4月24日(金)12時5分 AUTOSPORT web

 HOPPY Team TSUCHIYAの監督兼エンジニア、そして2020シーズンからスーパーGTに参戦するMax Racingのチーム運営も務める土屋武士。


 長年親しんだ86マザーシャシーに代わり、新たにスーパーGTに投入するポルシェ911 GT3 Rの感触、そしてHOPPY team TSUCHIYAとは“兄弟チーム”となるMax RacingのスーパーGTに参戦について話を聞いた。


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■タイヤ開発が鍵になる


 2020年シーズンからポルシェ911 GT3 Rを走らせるHOPPY team TSUCHIYAは、2月20日に鈴鹿サーキットで行われたスーパーGTメーカーテストから本格的なテストを開始。しかし、1日目からトラブルに見舞われて鈴鹿ではほとんど走れなかったという。鈴鹿のテストのあと、スポーツ走行でトラブルシューティングを行い、土屋自ら911 GT3 Rのハンドルを握りトラブルシューティングとセットアップを行い、3月14〜15日に岡山国際サーキットで行われたスーパーGT公式テストに挑んだ。


 岡山での公式テストは1日目は走り出しはウエット。2日目は晴れたものの路面温度、気温ともに低くコンディションが不安定だったことからHOPPY Team TSUCHIYAは、他チーム同様ドライのセットアップを試すことなくタイヤテストに専念。1日目のセッション2に記録した1分26秒645というタイムで、2日間とおして16番手のタイムを記録した。


 土屋は「ガラッとジオメトリーも変えて岡山テストに持ち込んだら、“そこそこ”走りました」と911 GT3 Rについて評価しつつも「ここから先を詰めていくのが大事」と今後について語る。


「普通に走ることはできているので、今後やることは明確。メインはタイヤ開発なのですが、それは走って、(タイヤを)替えての繰り返し。時間がかかるのは分かったうえなので、徐々に順序だててやっていくしかないかな、というのが今の段階です」


 土屋が話すとおり、現代のスーパーGTにおいて結果を出すためには、911 GT3 Rに合わせたタイヤ開発が鍵となる。新型ポルシェ911 GT3 Rは世界中のGTレースで強力なパフォーマンスをみせてきた。一概にタイヤ開発は簡単な道筋ではないが、開幕以降は少しずつステップアップを成し遂げていくはずだ。

HOPPY Porsche(HOPPY Team TSUCHIYA)


■仲間が増えるのが最大のメリット


 HOPPY Team TSUCHIYAの監督兼エンジニア(さらに言えば広報も)と多忙な土屋武士だが、今季さらにもうひとつの仕事が生まれる。2020年シーズンからGT300クラスに参戦するMax Racingのチームを手がけることになるのだ。


 チームオーナーであり、ドライバーとして自らフェラーリ・チャレンジなどを戦うGo Maxが率いるMax Racingは2018年からスーパー耐久ST-XクラスにレクサスRC F GT3で参戦。スーパー耐久参戦にあたり、車両メンテナンスを担当したのがつちやエンジニアリングだった。


 スーパー耐久からスーパーGTへ戦いの場を移す2020年シーズンも引き続きつちやエンジニアリングがメンテナンスを担当し、HOPPY team TSUCHIYAの“兄弟チーム”としてピットを並べることとなった。


 スーパーGTに“兄弟チーム”が参戦することで生まれるメリットとは何かを土屋に尋ねたところ「仲間が増えるのが一番のメリットです」と語った。


「大変な部分はもちろんありますが、それ以上に『一緒にやりたいな』って思う人たちだったので」


 つちやエンジニアリングのこれまでの歴史を振り返っても、土屋が最も大事にしてきたことは“仲間”を作ることだった。仲間が増えることは何事にも変えがたい一番のメリットだと熱い思いを語った土屋。HOPPY team TSUCHIYAとともにMax Racingの活躍、そして“兄弟チーム対決”にも期待したい。

2020年のスーパーGTに挑むたかのこの湯 RC F GT3


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