「ミハエルは、息子ミックのマネージメントまでするつもりだった」シューマッハーの元マネージャーが明かす

2019年4月25日(木)18時23分 AUTOSPORT web

 長年にわたりミハエル・シューマッハーのマネジメントを務めてきたウィリー・ウエーバーは、7度のF1世界チャンピオンであるミハエルが、息子のミックをF1に導く道筋を立てるべく、密かに計画を立てていたのだと明かした。


 ミハエルは、早い時点から息子に才能があると確信していた。そのため、「自身の持つ広範な知見を駆使して息子をF1に引き上げ、私がミハエルのマネージャーを務めたのと同じように、彼が息子をマネジメントしようとまで考えていた」とウエーバーは明かした。


 しかしこのシューマッハー父子の夢は、2013年にミハエルがスキーの最中に頭部を負傷するという事故に遭ったことで、実現不可能となった。


「もし実現していたら素晴らしい話になっただろう。彼はそれを望んでいた」とウエーバーは、ドイツのウェブサイト『Motorsport-total.com』の取材に語った。


 ミハエルは、レースにかけるミックの思いを実現させるためにかなり実践的な管理をする父親だったが、当時14歳のカートレーサーだった息子を指導し、助言していきたいという自身の希望について公に話すことはなかった。


「彼は自分の考えを積極的に進めた」


「ミハエルはどのチームと話をすれば良いか、どのように物事が進むのか、すべて分かっていた。というのも、自分自身がそうした経験を積んでいたからだ」


 父親がそばについてはいないものの、ミック・シューマッハーは自力でF1の入り口にたどり着いた。2018年のヨーロピアンF3選手権でタイトルを獲得したミックは、2019年シーズンはステップアップを果たしプレマ・レーシングからFIA-F2選手権に参戦している。


 また彼は、今年の初めにはフェラーリ・ドライバー・アカデミーへ加入し、3月にはフェラーリとアルファロメオの2チームからのF1合同テストへの参加も実現させた。


「ミックは常に、ミハエルの息子として父親と同じ成果を出さなければいけないと考えてきた。そしてそれは当然、若いミックにとってかなりの重荷になってきたはずだ」


「もしミハエルが今も息子のそばについていられたとすれば、ミックの活躍は違う意味を持っただろう。だが今、他人の目には、ミックはどうしても父親の再来だと映る」


「それは問題だ。誰もがふたりを比べて、息子も父親と同じ結果を出さなければいけないと考えているのだから」


 フェラーリから出走したバーレーンでの合同テストでは、マシンを操るミックの驚くほどの能力だけでなく、その冷静さや作業への徹底した取り組み姿勢までもが明らかになった。


 フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは最近、ミックが父親とそっくりなのかと問われ、以下のように答えた。


「長年マラネロで働いてきた私が最初にミックを見たとき、ミハエルと非常に似ているとまでは思わなかった」


「だが彼の振る舞い方は父親のそれにそっくりだし、課題への取り組み方やマシンへの興味の持ち方、それをスタッフと話す姿勢などもよく似ている」


「マラネロで彼の様子を見ても、彼は常に作業場でマシンの状態を見ているし、メカニックたちと話している。これは父親と非常によく似ている点だと私は思う」


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