「５番がすごく大事」ヤクルト・村上宗隆　２年連続三冠王獲りの「条件」とは　球界レジェンドが解説

不振が心配されている村上(C)Getty Images

　令和の三冠王、ヤクルト・村上宗隆が苦しんでいる。

　ヤクルトは先週末の巨人戦に負け越して、首位陥落。チーム打率はリーグワーストの・１８８と苦しむ中、主砲、村上の不振もクローズアップされている。

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　ここまで１９試合に出場し、打率・１７５、２本塁打、９打点と低迷。元々選球眼の良さで知られる村上がしばしば打席で迷った姿を見せることが深刻さを漂わせている。

　ＷＢＣの激闘を終え、すぐさまシーズンに突入。休みなく稼働していることで当然、体への負担もある。高津監督は村上の状態について心配する様子を見せながら、復調を待つ構えだ。

　昨年は令和初の三冠王に輝くなど、大きく飛躍した年ともなった。ＷＢＣと世界の舞台を経て、一層の成長を期待する声も多い。果たして２年連続三冠王の可能性はあるのか。この点について球界内からも様々な考察の声が上がっている。

　現役時代は卓越したバットコントロールを持ち、首位打者に輝くなど実績を残し、２００９年のＷＢＣでは日本代表コーチも務めた巨人ＯＢの篠塚和典氏は、同じく巨人ＯＢの槙原寛己氏が１６日までに更新した同氏のユーチューブチャンネルに、巨人OBの定岡正二氏と共に出演。村上の今季活躍を占った。

　２年連続三冠王について聞かれた篠塚氏は「可能性は十分にある」としながら、「タイトルだけは断言できない。それだけ三冠王獲るのは難しいので」とコメント。

　その上で条件としては「出だしが大事」として各球団との対戦が一回りするあたりに、今季の活躍に関して、見通しも見えるのではないかとした。

　さらに三冠王獲りに関しては「５番がすごく大事だろうね」と村上の後ろを打つ打者の重要性も指摘する。後ろを打つ打者が好調であれば、投手も気を配らざるをえない。必然的に村上の調子も上がってくると見る。この点では、５番打者のオスナは現在、打率・２８８、４本塁打、９打点と好調を維持しており、年間通してパフォーマンスを残せるかも村上浮上の鍵を握りそうだ。

　村上に関しては昨年あれだけの成績を残したことで、他球団のマークも厳しくなっており、２年連続三冠王には困難な道のりも予想される。それでも同じく動画に出演した定岡氏は「みんなが疲れている、厳しいという中でやってくれると思う」と期待を寄せた。

　昨年も苦しみながら、最終戦で記録を更新する５６号をマーク。ＷＢＣ決勝の舞台でもホームランを放つなど、瀬戸際に追い詰められながら最後は輝きを放つのが村上ともいえる。

　今や日本を代表するバッターとなった村上の豪快な一発が今季もシーズンの見どころの一つとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]