石川遼の動画レッスンでアプローチ克服 木下稜介が3日間1ボギーでV戦線へ

2024年4月27日(土)18時39分 ALBA Net

V戦線に浮上した木下稜介。3年ぶりVへ、2打逆転を狙う(撮影:米山聡明)

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2020-21年シーズンに初優勝を含む2勝を挙げて賞金ランキング3位に入った木下稜介が、日欧共催大会で首位と2打差の3位タイに浮上した。22年、23年は未勝利に終わったが、この3週間のオフの間に、YouTubeなどの動画サイトから飛躍のヒントを見つけ出した。


ツアー屈指のショットメーカーの木下だが、ここ2年を振り返り「ボギーが多かった」というウィークポイントの改善に着手。今季開幕戦の「東建ホームメイトカップ」を17位タイで終えると、3週間のオープンウィークでショートゲームの強化を行った。

「やさしいアプローチで簡単にボギーにしてしまうと、ゲームの流れが作れない。簡単なところからしっかりパーを取れるように取り組みました」。誰かに教わるわけではなく、参考にしたのは動画サイト。「藤田(寛之)さんとかベテランの人はショートゲームがお上手なので。直接聞きにいかなくてもいいので助かっています(笑)」。動画で見たポイントを自分なりに取り入れた。

参考になった動画の一つがALBA TVの「アトムが行く! アプローチ修行の旅」。ツアー通算1勝の重永亜斗夢が、苦手とするアプローチを克服するためにショートゲームの名手に教わりにいく番組で、藤田や手嶋多一、今平周吾、市原弘大らが登場する。なかでも、石川遼の回に木下の目はくぎ付けになった。

「自分は強く入ってオーバーするミスが多いんです」。花道から柔らかいボールの打ち方を指導する石川の話は目からウロコだった。ボール位置を真ん中にして、手元を少し浮かすハンドアップに構える。「僕はボールを右足寄りに置いてハンドファーストに構えて、上から打っていたんです。ボール位置を変えてハンドアップにすることで、柔らかい球が打てるようになりました」。今まで打てなかった球種を手に入れた。

また、石川が実戦するウェッジのフェースの溝の下から1本目、2本目、3本目、4本目と当てる場所を変える練習方法も取り入れた。「溝の一番下で打っていると、ライに関係なくサラっと打てるんです。試合で緊張した場面でも上から厚く入ることを防げます。有料級の番組ですよ」と自身の苦手克服につなげた。

今週は初日から「66」、「67」、「66」と並べ、この3日間で叩いたボギーは1つ。パーセーブ率98.148%で出場選手中1位タイの数字を残している。唯一ボギーをたたいた第2ラウンドは8ホールでパーオンを逃しているが、7ホールでパーセーブ(1ホールはチップインバーディ)とよくしのぎゲームを作った。「嫌なアプローチもありましたが、パーセーブできたり、3日間1ボギーでおさまっているのは成果が出ているのかな」と目を細める。

この日はショットも上向きでパーオンを逃したのはわずか2回。12番パー4では、ティショットがフェアウェイバンカーにつかまり出すだけ。この日唯一の大ピンチだったが、ピンまで80ヤードの3打目をOKにつけてきっちりパーセーブ。ボギーなしで乗り切った。

「昨年までちょっとドライバーが不安定でしたが、今はそれがなくなっている。調子もいいですし、あとはパッティングがかみ合えばワンチャンスあるかな」。日欧共催大会で強敵は多いが、不安のあったドライバーショットとアプローチが改善されたいま、3年ぶりの優勝を虎視眈々と狙っている。


<ゴルフ情報ALBA Net>

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