「これ以上の台本はない」止まらなかった野次を静めた大谷翔平の特大弾に敵地記者も愕然「作り話じゃないんだ」

2024年4月27日(土)11時30分 ココカラネクスト

目の覚めるような一発を放った大谷。その一打は敵地の記者たちをも驚かせた。(C)Getty Images

 絶好調の大谷翔平(ドジャース)にブーイングは禁物だ。

 現地時間4月26日に敵地で行なわれたブルージェイズ戦で、大谷は「2番・指名打者」で先発出場。初回に迎えた第1打席に、地元ファンからブーイングを浴びせられるなか、ライトへの特大の一発を放った。

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 試合前の先発メンバー発表の段階から大谷には、容赦ないブーイングが浴びせられた。

 ブーイングをされた理由はシンプルだ。FAとなっていた昨冬に大谷はブルージェイズ入団が囁かれたのだが、その際に「オオタニはすでにトロントに向かっている」と米記者が“誤報”を流し、世間を騒然とさせた。しかし、二刀流スターはドジャースと超巨額契約を締結。この一連の騒動に「俺たちの球団にこなかった」とするファンは少なくないのである。

 前日にはブルージェイズのジョン・シュナイダー監督が「ファンたちがどう思おうと、ここで彼は何ひとつ悪いことはしていない。分かるだろう? だからどうなるかは興味深いね」とコメントしたこともあり、ブルージェイズ・ファンは初打席を迎えた背番号17にブーイングと野次を浴びせた。はたして、大谷はそれにこれ以上にない痛烈な形で応える。

 一死走者なしで先頭打者として相手先発右腕のクリス・バシットと対峙した大谷は、カウント1-1からインコースに抜けた83.2マイル(約133.9キロ)のスライダーを強振。高々と舞い上がった打球は、グングンと飛距離を伸ばし、ライトスタンドに着弾した。

 大谷の千両役者ぶりをまざまざと見せつけられる一発だ。これを目の当たりにしたカナダを拠点とする記者たちも愕然としている。地元公共放送局『CBS』のデビン・ハーロウ記者は、現地の様子について「オオタニにはブーイングの雨が降り注いだ」と自身のXで実況。「これは作り話じゃないんだトロントでブーイングと野次に迎えられたショウヘイ・オオタニはホームランを打った。なんてスポーツだ」と伝えた。

 また、カナダ最大級のネットワークを誇るスポーツ専門局『Sports Net』のデビッド・モラスッティ記者は「ブーイングを浴びたショウヘイ・オオタニがホームランを打つ。正直言って、これ以上の台本はないだろう」と、ドラマチックな一撃を絶賛した。

 4月24日に行われた取材で、ブルージェイズの印象について「実際に話もさせてもらって素晴らしい球団だなと思った。ファンの人も含めて自分は凄く好きですし、行くこと自体はとても楽しみにしている」と語っていた大谷。そんな偉才の放った一発は、あまりに鮮烈だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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