大谷翔平 指揮官持つ日本生まれのド軍最多本塁打更新へ意欲「今のところそれを目標にしている」

2024年4月27日(土)11時36分 スポーツニッポン

 ◇インターリーグ ドジャース12—2ブルージェイズ(2024年4月26日 トロント)

 ドジャースの大谷翔平投手(29)が26日(日本時間27日)、敵地でのブルージェイズ戦に「2番・DH」で先発出場。第1打席に最近5戦3発とする7号先制ソロを放ち、デーブ・ロバーツ監督(51)が持つドジャースの日本生まれ選手の最多本塁打記録に並んだ。その後は安打が生まれず、9回に代打を送られて4打数1安打1打点に終わったが、チームの今季最長を更新する5連勝に貢献。開幕28試合で22本の長打は1901年以降では4位タイ、戦後ではトップタイとなった。27日(日本時間28日)は花巻東の先輩、菊池雄星投手(32)との今季初対決に臨む。

 大谷は指揮官の記録更新について問われると「今のところそれを目標に頑張っているので、明日はまた打てるように頑張ります」と冗談めかして答えた。ロバーツ監督には「並んだぞ」と伝えたことも明かした。初回の一発については「ブーイングの中で打ったかは別として詰まってはいたので、入ってくれてよかった」と振り返った。

 大谷がついに指揮官の記録に並んだ。初回1死走者なしの第1打席。先発右腕クリス・バジットの内角のスライダーを捉えると、96.1マイル(約154.6キロ)、37度の角度で高々と挙がった打球は360フィート(約109.7メートル)地点の右翼ドジャースブルペンに飛び込んだ。スタメン発表の際には敵地ファンから大ブーイングを受け、本塁打を放ってダイヤモンドを一周する際にも敵地ファンから大ブーイング。ベンチに帰ってからは味方からも揶揄するかのようなブーイングを受けて祝福され、大谷も笑顔だった。

 試合後、大谷はトロントのファンの反応について問われると「トロントに来るのは楽しみにしていましたし、今日も満員に近いファンがいて、選手冥利に尽きる。多くのファンの前でやるというのは自分の中でエキサイティングすると思います」と返答。ブーイングにびっくりしたかと問われると「びっくりはしなかったです」といたずらっぽく笑った。また、ブーイングについては「これだけ多くの人に入ってもらって、自分のチームが好きだからこそ相手のチームの選手にブーイングすると思う。そういう熱量はドジャースファンでもブルージェイズファンでも逆にリスペクトに感じる」と話した。

 記者から「なぜブーイングにびっくりしなかったのか?」と問われると「ドジャースに決めた時も言いましたけど、行ける球団は1つ。僕的には声をかけてもらった球団には感謝しかないです。ファンの人がどう思っているかは置いておいて、僕としてはファンの人も含めて感謝しかないと思います」と説明した。

 大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者は、1901年以降に開幕28試合での長打ランキングを紹介。1位は1936年のジョー・ディマジオ(ヤンキース)の25本で、2位は1926年のハック・ウィルソン(カブス)、1925年のマンディ・ブルックス(カブス)の23本。大谷は22本で4位タイとなった。ドジャースの選手としては最多となった。

 トロント入りする前にロバーツ監督は「(大谷は)歓迎を受けるべきだと思う。(ブルージェイズの)ファンに失礼なことをしたわけでもないし、彼らについて好意的なことを言っていた。彼はよく受け入れられると予期している」と話していたが、まさかの大ブーイングとなった。敵地の洗礼を受ける中でも大谷に一発が生まれ、ベンチで大谷と笑顔でタッチする場面もあった。

 21日のメッツ戦で松井秀喜氏を抜く日本選手最多のメジャー通算176号となる今季5号を放った際に「次の目標はポストシーズンでの活躍か?」と問われ大谷は「その前に監督の記録を抜きたい」と返して笑いを誘っていた。24日のナショナルズ戦で大谷がフェンス直撃の二塁打を放った際にはロバーツ監督が「入るなと願ったと、彼に伝えたよ(笑い)。まだ生き残った」とジョーク交じりに答えるなど、記録更新に注目が集まっていた。

 前日25日のナショナルズ戦は4打数無安打に終わり、10試合ぶりに無安打。連続試合出塁も22で止まった。24日まで打撃7部門で両リーグトップだったが、この日3打数2安打したベッツに、安打、打率、OPSで抜かれるなど、トップは二塁打、長打数、塁打数の3部門に減少した。

 FA交渉中だった昨年12月には一部米メディアが「大谷がトロント行きの飛行機に乗った」と誤報して騒動になった。それ以来初めての正真正銘のトロント入り。25日のナショナルズ戦を終えて移動する際には大リーグ公式サイトが「大谷がトロント行きの便に乗っている」と報道。ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督の「彼が交渉の後に持っていったブルージェイズの帽子を返してほしい」という冗談交じりのコメントも掲載するなど、大谷のトロント入りは注目を集めていた。

スポーツニッポン

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