マノー・ジネッタ、WEC開幕戦から撤退。LMP1は3台減の7台が決勝出走へ

2018年5月5日(土)15時8分 AUTOSPORT web

 ジネッタは5月4日、2018/19年WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦するCEFC TRSMレーシングが走らせる2台のジネッタG60-LT-P1・メカクロームが、開幕戦スパ・フランコルシャンの決勝レースに出走しないことを確認した。
 
 ジネッタの発表した声明では、チームを支援するタレント・レーシング・スポーツ(TRS)からCEFC TRSMレーシングへの資金が渡っていないため、2台のジネッタがグリッドにつくことができなくなったと説明されている。


 3日から4日にかけて行われた走行セッションのなかで、CEFC TRSMレーシングはコースを1周するだけに留まり、各プラクティスではタイム計測を行わなかった。また、4日の公式予選は2台ともに未出走となり、現地からの情報によれば、すでにチームとドライバーはサーキットを後にしているという。
 
 そんな予選の終了直後に発表された声明では、「ジネッタに支払われる資金は、しばらく前に支払い期限が過ぎた。中国のTRSが問題を整理するためにスポンサーと協力していることは理解しているが、資金が入らない限り我々はクルマをレースに参加させることはできない」と説明がなされた。


 なお、ジネッタとCEFC TRSMレーシングは今後も強力して活動することが確認されている。

6号車ジネッタG60-LT-P1・メカクローム


■ル・マンへの参戦は?


 Sportscar365によれば、ACOフランス西部自動車クラブのスポーツディレクターを務めるビンセント・ボーメニルは、来月のル・マン24時間のエントリーについて今回の件が影響するか、という問いについて発言を控えたという。
 
 ボーメニルは、ル・マンののエントリーはACO内のセレクション・コミッティの裁量に委ねられていると述べている。
 
 一方、ジネッタは本件が“短期間のキャッシュ・フロー問題”であると捉えており、「(遅れている)資金の入金はル・マン以前に支払われると考えている」という。
 
 当初、合計10台で争われる予定だったLMP1クラスは、マノーの撤退によって8台に減少することが確定。さらに、予選で大クラッシュを喫したドラゴンスピードの10号車BRエンジニアリングBR1・ギブソンについても、修復が間に合わないものと考えられているほか、現時点でスターティンググリッドリストから漏れていることから欠場となる見込みだ。

オー・ルージュでクラッシュを喫したドラゴンスピードの10号車BRエンジニアリングBR1・ギブソン


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