長谷部誠は「17.8%」に出場…2000節到達のブンデスリーガ、その歩みを振り返る

2022年5月6日(金)21時16分 サッカーキング

[写真]=Getty Images

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 既にバイエルンの歴代最多となる31度目の優勝が決まっているブンデスリーガでは、先週末に行われた第32節が記念すべきマッチデーとなった。1963年8月に同リーグが産声を上げた時から数え、ちょうど「2000節目」を迎えたのである。

 それでは、これまで数々の名場面や名プレーヤー、偉大なチャンピオンを生み出してきたブンデスリーガの「2000節」の歩みを振り返っていこう。

■発足

 ドイツでは代表チームの強化などを考えてプロの全国リーグの発足を求める声が高まり、1962年にブンデスリーガが設立。1963−64シーズンからスタートすることになった。16チームが参加した初年度の第1節は、1963年8月24日の土曜日に開催された。

 記念すべきブンデスリーガ第1号ゴールが誕生したのは初年度の第1節。ブレーメン対ドルトムントの試合で、ドルトムントのFWティモ・コニェツカ氏が開始58秒に決めたゴールが第1号だ。その時は全8試合が17時に同時キックオフしたのだが、ドルトムント戦は試合開始が少し早かったそうで、初ゴールが決まった時間は1963年8月24日の「16時59分」だったという。時間厳守のドイツにしては珍しい誤差だ。

 ちなみに、ドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドが先日にブンデスリーガ通算60ゴールを最短の65試合で達成したが、それ以前の記録を持っていたのがコニェツカ氏。76試合で60ゴールを挙げていた。

■チャンピオン

 結局、初年度はケルンが優勝を遂げ、そこから6シーズン連続で初優勝チームが誕生するという群雄割拠の時代を迎えた。これまで59年間で優勝したのは計12クラブ。最多はバイエルンの31回だ。一方で、名門シャルケは7回も2位に入りながら未だに優勝経験がない。レヴァークーゼンも2位を5回経験しているが、マイスターシャーレを掲げたことは一度もない。

 なお、これまでの59年間で全2000節を戦ったチームは1つもいない。最多はバイエルンの「1940節」。彼らはブンデスリーガ最初の2シーズンを下部リーグ(地域リーグ)で過ごし、3年目からブンデスリーガに昇格。以来、一度も降格していない。現在2部のハンブルガーSVは2018年に降格するまで、初年度からずっとブンデスリーガ1部に所属する唯一のチームだった。

■珍事

 これまで2000節のうち、ホームチームが全勝したマッチデーは「7回」しかないという。近年はホームアドバンテージが衰退しているのか、最後にホームチームが全勝したのは1989−90シーズンの第19節まで遡る。

 一方、これまで2000節の中でアウェイチームが全勝したマッチデーは一度もない! アウェイチームが最も多くの勝利を収めた節は2019−20シーズンの第6節で、全9試合のうち8試合でアウェイチームが勝利した。その時にアウェイチームの全勝を阻止したのはドルトムントだ。ブレーメンをホームに迎え、マルコ・ロイスのゴールなどで2−2のドロー決着。おかげで“ホームチーム全敗”だけは免れたが、その節のホームチームの成績は「0勝1分8敗」。長いブンデスリーガの歴史の中で、ホームチームが1度も勝てなかったマッチデーはその1回だけだ。

 全試合が引き分けに終わったこともない。1節における最多ドローは7試合(9試合中)で過去6回ある。直近は昨シーズンの第21節。「バイエルン 3−3 ビーレフェルト」という予想外の結果もあって、7試合がドロー決着に終わった。

■日本人

 日本人のブンデスリーガ第1号選手は、1970〜1980年代にドイツで活躍した奥寺康彦氏だ。1977年にドイツに渡り、ケルンと契約して同年10月22日のデュースブルク戦でブンデスリーガデビューを果たした。というわけで、日本人が初めてブンデスリーガのピッチに立ったのは1977−78シーズンの第12節、リーグ発足時から数えると「通算480節目」のことだった。

 日本人選手のブンデスリーガ最多出場記録を持つのは、フランクフルトのMF長谷部誠で356試合。2008年からブンデスリーガでしのぎを削る同選手は、ブンデスリーガ2000節の歴史の「17.8パーセント」をピッチ上で経験している計算になる。

 ブンデスリーガはこれまでに通算1万7978試合が行われてきた。今季は残り2節(計18試合)のため、来シーズンの開幕節には記念すべき「1万8000試合目」を迎える予定だ。

(記事/Footmedia)

サッカーキング

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