【一覧】プレミアリーグ歴代得点王、年齢から考えてみたストライカーの旬って何歳?
2020年5月8日(金)19時58分 サッカーキング
サッカーの花形ポジションと言えば、ストライカーだろう。異論はあるかもしれないが、最も多くのゴールを決めることが可能なポジションであり、スター選手も多い。
そんな彼らにも“旬”がある。20代前後で得点を量産する早熟型もいれば、30歳を過ぎてからゴールゲッターとしての才能を開花させる晩成型も存在する。リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドのように10年以上にわたってトップレベルに君臨する選手はいるが、キャリアに浮き沈みはつきものだ。
では、ストライカーのピークと言えば、何歳ぐらいなのだろうか。今回は世界最高峰とも言われるプレミアリーグで得点王に輝いた選手たちの当時の年齢を調べてみた。
リーグ創設1年目の1992−93シーズンから昨シーズンまで、得点王に輝いたのは、のべ34選手。年齢を当該シーズンの最終節時点とした場合、彼らの平均年齢は「26.1歳」だった。年齢別では「27歳」が7選手で最多となり、「26〜29歳」が全体の約60%を占めた。プレミアリーグのデータに限るとはいえ、サッカー選手のピークとも言える20代後半はストライカーの最盛期と重なると言える。
もちろん、若くして得点王のタイトルを獲得した選手もいる。“ワンダーボーイ”の愛称で親しまれた元イングランド代表FWマイケル・オーウェンだ。リヴァプールに所属していた1997−98シーズンに18歳で得点王に輝くと、翌シーズンもリーグトップスコアラーとなった(※両シーズン共に、他2選手との同時受賞)。実は、10代でプレミア得点王になったのは彼しかおらず、文字どおり唯一無二の存在となっている。
一方、30代で得点王に輝いた選手も3人と意外に少ない。全体の1割以下だ。偉業を達成したのは、2008−09シーズンのニコラ・アネルカ(チェルシー/当時30歳)、2009−10シーズンのディディエ・ドログバ(チェルシー/当時32歳)、そして2010−11シーズンのディミタール・ベルバトフ(マンチェスター・U/当時30歳)である。このことから、プレミアリーグは三十路のストライカーたちにとって厳しいリーグだという見方もできる。ある程度の活躍は期待できるとはいえ、ここ10年あまり、30代の得点王が誕生していないことを考えれば、そう考えても不思議ではない。
実際、1996年から2018年夏まで、アーセナルで監督を務めたアーセン・ヴェンゲル氏は、ポジションにはそれぞれ「最も旬な年齢」があると主張していた。ストライカーの場合は「24歳から30歳」が“適齢期”だという。今回の調査結果を見ても、あながち間違ってはいないだろう。
しかし、今シーズンはその“定説”が覆るかもしれない。リーグ中断前の時点で得点ランキングのトップに立つのは、レスターのジェイミー・ヴァーディ。33歳のストライカーなのだ。ここまで19得点を記録しており、2位以下には2ゴール以上の差をつけている。リーグが再開することになれば、今シーズンは残り5試合程度。まだまだ安全圏とは言えないものの、“プレミア最年長得点王”になる可能性は十分にある。
8部からプレミアリーグ、さらに11試合連続ゴールなど、ヴァーディはこれまでも数々の常識や記録を打ち破ってきた。そんな彼が得点王を獲得することができたなら、多くの人々に勇気と希望を与えることになるかもしれない。
以下は、プレミアリーグの歴代得点王と当時の年齢。カッコ内は国籍。
[写真]=Getty Images
▼1992−93
テディ・シェリンガム(イングランド)
41試合/22得点 当時27歳
所属クラブ:ノッティンガム・フォレスト/トッテナム *シーズン途中に移籍
▼1993−94
アンディ・コール(イングランド)
40試合/34得点 当時22歳
所属クラブ:ニューカッスル
▼1994−95
アラン・シアラー(イングランド)
42試合/34得点 当時24歳
所属クラブ:ブラックバーン
▼1995−96
アラン・シアラー(イングランド)
35試合/31得点 当時25歳
所属クラブ:ブラックバーン
▼1996−97
アラン・シアラー(イングランド)
31試合/25得点 当時26歳
所属クラブ:ニューカッスル
▼1997−98
マイケル・オーウェン(イングランド)
36試合/18得点 当時18歳
所属クラブ:リヴァプール
クリス・サットン(イングランド)
35試合/18得点 当時25歳
所属クラブ:ブラックバーン
ディオン・ダブリン(イングランド)
36試合/18得点 当時29歳
所属クラブ:コヴェントリー
▼1998−99
マイケル・オーウェン(イングランド)
30試合/18得点 当時19歳
所属クラブ:リヴァプール
ジミー・フロイド・ハッセルバインク(オランダ)
36試合/18得点 当時27歳
所属クラブ:リーズ
ドワイト・ヨーク(トリニダード・トバゴ)
33試合/18得点 当時27歳
所属クラブ:アストンヴィラ/マンチェスター・U *シーズン途中に移籍
▼1999−00
ケヴィン・フィリップス(イングランド)
36試合/30得点 当時26歳
所属クラブ:サンダーランド
▼2000−01
ジミー・フロイト・ハッセルバインク(オランダ)
35試合/23得点 当時29歳
所属クラブ:チェルシー
▼2001−02
ティエリ・アンリ(フランス)
33試合/24得点 当時24歳
所属クラブ:アーセナル
▼2002−03
ルート・ファン・ニステルローイ(オランダ)
34試合/25得点 当時26歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2003−04
ティエリ・アンリ(フランス)
37試合/30得点 当時26歳
所属クラブ:アーセナル
▼2004−05
ティエリ・アンリ(フランス)
32試合/25得点 当時27歳
所属クラブ:アーセナル
▼2005−06
ティエリ・アンリ(フランス)
32試合/27得点 当時28歳
所属クラブ:アーセナル
▼2006−07
ディディエ・ドログバ(コートジボワール)
36試合/20得点 当時29歳
所属クラブ:チェルシー
▼2007−08
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
34試合/31得点 当時23歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2008−09
ニコラ・アネルカ(フランス)
37試合/19得点 当時30歳
所属クラブ:チェルシー
▼2009−10
ディディエ・ドログバ(コートジボワール)
32試合/29得点 当時32歳
所属クラブ:チェルシー
▼2010−11
カルロス・テベス(アルゼンチン)
31試合/20得点 当時27歳
所属クラブ:マンチェスター・C
ディミタール・ベルバトフ(ブルガリア)
32試合/20得点 当時30歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2011−12
ロビン・ファン・ペルシ(オランダ)
38試合/30得点 当時28歳
所属クラブ:アーセナル
▼2012−13
ロビン・ファン・ペルシ(オランダ)
38試合/26得点 当時29歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2013−14
ルイス・スアレス(ウルグアイ)
33試合/31得点 当時27歳
所属クラブ:リヴァプール
▼2014−15
セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン)
33試合/26得点 当時26歳
所属クラブ:マンチェスター・C
▼2015−16
ハリー・ケイン(イングランド)
38試合/25得点 当時22歳
所属クラブ:トッテナム
▼2016−17
ハリー・ケイン(イングランド)
30試合/29得点 当時23歳
所属クラブ:トッテナム
▼2017−18
モハメド・サラー(エジプト)
36試合/32得点 当時25歳
所属クラブ:リヴァプール
▼2018−19
モハメド・サラー(エジプト)
38試合/22得点 当時26歳
所属クラブ:リヴァプール
サディオ・マネ(セネガル)
36試合/22得点 当時27歳
所属クラブ:リヴァプール
ピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン)
36試合/22得点 当時29歳
所属クラブ:アーセナル
(記事/Footmedia)
そんな彼らにも“旬”がある。20代前後で得点を量産する早熟型もいれば、30歳を過ぎてからゴールゲッターとしての才能を開花させる晩成型も存在する。リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドのように10年以上にわたってトップレベルに君臨する選手はいるが、キャリアに浮き沈みはつきものだ。
では、ストライカーのピークと言えば、何歳ぐらいなのだろうか。今回は世界最高峰とも言われるプレミアリーグで得点王に輝いた選手たちの当時の年齢を調べてみた。
リーグ創設1年目の1992−93シーズンから昨シーズンまで、得点王に輝いたのは、のべ34選手。年齢を当該シーズンの最終節時点とした場合、彼らの平均年齢は「26.1歳」だった。年齢別では「27歳」が7選手で最多となり、「26〜29歳」が全体の約60%を占めた。プレミアリーグのデータに限るとはいえ、サッカー選手のピークとも言える20代後半はストライカーの最盛期と重なると言える。
もちろん、若くして得点王のタイトルを獲得した選手もいる。“ワンダーボーイ”の愛称で親しまれた元イングランド代表FWマイケル・オーウェンだ。リヴァプールに所属していた1997−98シーズンに18歳で得点王に輝くと、翌シーズンもリーグトップスコアラーとなった(※両シーズン共に、他2選手との同時受賞)。実は、10代でプレミア得点王になったのは彼しかおらず、文字どおり唯一無二の存在となっている。
一方、30代で得点王に輝いた選手も3人と意外に少ない。全体の1割以下だ。偉業を達成したのは、2008−09シーズンのニコラ・アネルカ(チェルシー/当時30歳)、2009−10シーズンのディディエ・ドログバ(チェルシー/当時32歳)、そして2010−11シーズンのディミタール・ベルバトフ(マンチェスター・U/当時30歳)である。このことから、プレミアリーグは三十路のストライカーたちにとって厳しいリーグだという見方もできる。ある程度の活躍は期待できるとはいえ、ここ10年あまり、30代の得点王が誕生していないことを考えれば、そう考えても不思議ではない。
実際、1996年から2018年夏まで、アーセナルで監督を務めたアーセン・ヴェンゲル氏は、ポジションにはそれぞれ「最も旬な年齢」があると主張していた。ストライカーの場合は「24歳から30歳」が“適齢期”だという。今回の調査結果を見ても、あながち間違ってはいないだろう。
しかし、今シーズンはその“定説”が覆るかもしれない。リーグ中断前の時点で得点ランキングのトップに立つのは、レスターのジェイミー・ヴァーディ。33歳のストライカーなのだ。ここまで19得点を記録しており、2位以下には2ゴール以上の差をつけている。リーグが再開することになれば、今シーズンは残り5試合程度。まだまだ安全圏とは言えないものの、“プレミア最年長得点王”になる可能性は十分にある。
8部からプレミアリーグ、さらに11試合連続ゴールなど、ヴァーディはこれまでも数々の常識や記録を打ち破ってきた。そんな彼が得点王を獲得することができたなら、多くの人々に勇気と希望を与えることになるかもしれない。
以下は、プレミアリーグの歴代得点王と当時の年齢。カッコ内は国籍。
[写真]=Getty Images
▼1992−93
テディ・シェリンガム(イングランド)
41試合/22得点 当時27歳
所属クラブ:ノッティンガム・フォレスト/トッテナム *シーズン途中に移籍
▼1993−94
アンディ・コール(イングランド)
40試合/34得点 当時22歳
所属クラブ:ニューカッスル
▼1994−95
アラン・シアラー(イングランド)
42試合/34得点 当時24歳
所属クラブ:ブラックバーン
▼1995−96
アラン・シアラー(イングランド)
35試合/31得点 当時25歳
所属クラブ:ブラックバーン
▼1996−97
アラン・シアラー(イングランド)
31試合/25得点 当時26歳
所属クラブ:ニューカッスル
▼1997−98
マイケル・オーウェン(イングランド)
36試合/18得点 当時18歳
所属クラブ:リヴァプール
クリス・サットン(イングランド)
35試合/18得点 当時25歳
所属クラブ:ブラックバーン
ディオン・ダブリン(イングランド)
36試合/18得点 当時29歳
所属クラブ:コヴェントリー
▼1998−99
マイケル・オーウェン(イングランド)
30試合/18得点 当時19歳
所属クラブ:リヴァプール
ジミー・フロイド・ハッセルバインク(オランダ)
36試合/18得点 当時27歳
所属クラブ:リーズ
ドワイト・ヨーク(トリニダード・トバゴ)
33試合/18得点 当時27歳
所属クラブ:アストンヴィラ/マンチェスター・U *シーズン途中に移籍
▼1999−00
ケヴィン・フィリップス(イングランド)
36試合/30得点 当時26歳
所属クラブ:サンダーランド
▼2000−01
ジミー・フロイト・ハッセルバインク(オランダ)
35試合/23得点 当時29歳
所属クラブ:チェルシー
▼2001−02
ティエリ・アンリ(フランス)
33試合/24得点 当時24歳
所属クラブ:アーセナル
▼2002−03
ルート・ファン・ニステルローイ(オランダ)
34試合/25得点 当時26歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2003−04
ティエリ・アンリ(フランス)
37試合/30得点 当時26歳
所属クラブ:アーセナル
▼2004−05
ティエリ・アンリ(フランス)
32試合/25得点 当時27歳
所属クラブ:アーセナル
▼2005−06
ティエリ・アンリ(フランス)
32試合/27得点 当時28歳
所属クラブ:アーセナル
▼2006−07
ディディエ・ドログバ(コートジボワール)
36試合/20得点 当時29歳
所属クラブ:チェルシー
▼2007−08
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
34試合/31得点 当時23歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2008−09
ニコラ・アネルカ(フランス)
37試合/19得点 当時30歳
所属クラブ:チェルシー
▼2009−10
ディディエ・ドログバ(コートジボワール)
32試合/29得点 当時32歳
所属クラブ:チェルシー
▼2010−11
カルロス・テベス(アルゼンチン)
31試合/20得点 当時27歳
所属クラブ:マンチェスター・C
ディミタール・ベルバトフ(ブルガリア)
32試合/20得点 当時30歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2011−12
ロビン・ファン・ペルシ(オランダ)
38試合/30得点 当時28歳
所属クラブ:アーセナル
▼2012−13
ロビン・ファン・ペルシ(オランダ)
38試合/26得点 当時29歳
所属クラブ:マンチェスター・U
▼2013−14
ルイス・スアレス(ウルグアイ)
33試合/31得点 当時27歳
所属クラブ:リヴァプール
▼2014−15
セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン)
33試合/26得点 当時26歳
所属クラブ:マンチェスター・C
▼2015−16
ハリー・ケイン(イングランド)
38試合/25得点 当時22歳
所属クラブ:トッテナム
▼2016−17
ハリー・ケイン(イングランド)
30試合/29得点 当時23歳
所属クラブ:トッテナム
▼2017−18
モハメド・サラー(エジプト)
36試合/32得点 当時25歳
所属クラブ:リヴァプール
▼2018−19
モハメド・サラー(エジプト)
38試合/22得点 当時26歳
所属クラブ:リヴァプール
サディオ・マネ(セネガル)
36試合/22得点 当時27歳
所属クラブ:リヴァプール
ピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン)
36試合/22得点 当時29歳
所属クラブ:アーセナル
(記事/Footmedia)