楽天・小郷 球団最多タイ「生涯初」5安打 今季最多18安打13得点呼んだ

2024年5月11日(土)5時30分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ 楽天13—2西武(2024年5月10日 ベルーナD)

 まさに打ち出の小づちだ。「1番・右翼」で先発出場した楽天・小郷が、初回の左翼線二塁打を皮切りに球団最多タイの1試合5安打で大勝に貢献。4回に右前適時打、8回には中犠飛で2打点、2盗塁もマークし「生涯初の5安打。4得点できたのはよかった」と胸を張った。

 立正大から18年ドラフト7位で入団し、5年目の昨季に一気にブレークした。夏場には3番を任されるなど120試合に出場したが、規定にはあと2打席届かず。悔しさと同時に「チームの中心選手になっていく」という強い思いも芽生え、今季につなげている。

 9回の第7打席は一ゴロに倒れ、パ・リーグ記録の1試合6安打は逃したものの、今季は41安打。「全然、足元にも及ばない」と謙虚だが、試合のなかったソフトバンクの近藤(38安打)、柳田(37安打)を抜いてリーグトップに躍り出た。

 新たな家族が戦うモチベーションだ。4月9日朝に第2子となる次女が誕生した。当時は大阪遠征中で、移動ゲームの12日は4時間睡眠。チーム便より早く帰仙し、わずか20分間の対面を終えると「日本的な名前をつけました。生まれた瞬間から二重で目元が似てます。パワーをもらいましたよ」と笑顔でグラウンドに向かった。

 いずれも今季最多の18安打13得点で2連勝を飾り、4位に浮上。起爆剤となった小郷について今江監督も「入団からずっと言われていたけど能力は高い。自信がついてきて、また一段階上の選手になっている」と称えた。

 日米通算4367安打を放ったイチロー氏の代名詞だった「背番号51」を背負う27歳は「いい番号を頂いた。一生、変えるつもりはないです」と力を込める。最強のリードオフマンへの道を、着実に歩んでいる。(花里 雄太)

 ≪球団最多タイ プロ野球最多は7≫1番の小郷(楽)が自身初のゲーム5安打。今季の安打数を41とし、近藤(ソ)の38安打を抜いて、パ安打部門のトップに立った。楽天で1試合5安打は、3度記録した銀次らに並ぶ8人目で11度目の球団最多記録。1番打者でマークしたのは小郷が初めてだ。なお、プロ野球の1試合最多安打記録は、49年大下弘(東急)の7安打。

スポーツニッポン

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