【ダルビッシュと一問一答2】ピッチング動作改善の第一人者から指導受けた投球フォーム変更を語る
2024年5月13日(月)10時31分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ パドレス4—0ドジャース(2024年5月12日 サンディエゴ)
パドレスのダルビッシュ有投手(37)が12日(日本時間13日)、本拠でドジャース戦に先発。この日は「母の日」とあり、母の日仕様のピンク色のグラブ、靴紐でマウンドに上がった。5回2死まで続けていた完全投球は途切れたが、今季最長タイ7回、同最多101球を投げ、2安打無失点、7奪三振で今季3勝目となる日米通算199勝(日本ハム93勝、メジャー106勝)を挙げ、節目の勝利に王手をかけた。パドレスがドジャースを零封するのは2018年以来、6年ぶり。一方のドジャースは今季2度目の零敗でパドレスに1勝2敗と負け越し、6カードぶりのカード負け越しとなった。
試合後のダルビッシュの一問一答は以下の通り。
——ストライク先行の投球だった。
「特に意識はしていなかった。置きにいくと打たれてしまうので、とにかく初球から腕をしっかりと振って」
——2022年のフォームはしっくりきているか。
「まだできることはたくさんあると思うし、今日たまたま良かっただけかもしれない。明日もう1回キャッチボールで自分の動作を確認して、より良い形にしていきたいと思います」
——フォームを大きく変えたというが、どこを変えたのか。
「どこ、と言い出すと時間かかりますし、適当なことは言えないので。簡単にいうと筋肉を使って投げるというよりももう少し体をうまく使って投げるというか、言葉が難しいですが、(ピッチング動作改善の第一人者の)前田(健)さんに教えてもらったことをちょっと復習して、僕よりもその人に聞いた方が良いと思いますけどね」
——どのように体の動きに役立つのか。
「ひねった状態から左肩を中心に動かすんですけど、僕はけっこう手投げになるのでそれをもっと胸郭を使いながら上半身をうまく使いながら投げる練習、自分はすごい下手くそなんですけどそれをもう1回練習しています」
——2年前の動きはすんなりできるものか。
「練習すれば体は覚えているので、そういう動きができないほど体がボロボロというわけじゃなかったのでわりとすんなり」
——首の張りから復帰後は3連勝。
「最初の試合はそんなに良くなかったですし、コントロールでなんとか抑えたというところでしたけど。最初の2試合はイニングが少なかったというのもあります。今日は割と自分のやりたいことができて抑えられたのでここ2試合より良かったと思いますけど、要因はちょっとわからないです」
——体の連動を使い無駄を少なくすることを意識しているのか。
「無駄もそうですし、動作でいろいろ問題があったので、それによって骨盤の開きが少し早くなって、バッターがより見やすい球になっていたので、ムーブメント、球速がどうかというよりも、思ったより空振り取れないとか、ハードヒットされるというところを前回のブルペンからすごく骨盤の開きがだいぶおさえられていたので、だいぶ見えづらくなっているのかなと思うんですけど、今日はちゃんと反応として見られたので」
——使い方より形の問題か。
「使い方も形も。いろいろあります」
——由伸のブルペンを見ていた。
「興味です。どんな球投げてるんだろうと。この前アリゾナで(記者が)動画を撮ってくれてた。強烈だったのでどんな球を投げているんだろうと。間近で見てみたいというのがあって見てました」
——自分に生かす。
「もちろん自分に生かすというところです。チームに何かこんなことやっていたよ、じゃなくて(笑い)。体の動きだとかブルペンでどういうことを意識しているのかなみたいなことをちょっと理解できたらというところで」
——昨日、大谷とはどんな話を。
「何を言ってたんだろう。自分は基本野球の話しかしないので、野球とかトレーニングとか、そういう話をずっとしてましたね。種目がどうというよりトミージョンでどうとかで、バーベルスクワットができなくてセーフティバーのスクワットを使っているとか、そんな簡単なところでしたけど、何を話したか覚えてない。いろいろ話しました」
——今年38歳を迎える。体力と技術のバランスは。
「悪いフォームで投げていると体は張りますし疲れるので、体のサイズも落ちていきますし、ちゃんとした自分にあっているフォーム、無駄のないフォームにすることによって意外と落ちていくのは食い止められるのかなという気はしました。まだわからないですけど」
——今日は今季一番スピードが出ていた。正解に向かっている感覚か。
「そうですね。だんだん自分の体重移動というか、足を上げてお尻から出ていって倒れていくんですけど自動的に。そのスピードをある程度確保できて、そのスピードを落とさないでちゃんとリリースにつなげられていた」