Y・E・ヤンのアジア勢初メジャーV ”タイガー・ウッズ神話”が崩れ去った日【全米プロ名勝負】

2024年5月14日(火)15時0分 ALBA Net

Y・E・ヤンがウッズの前で雄たけびをあげた(撮影:GettyImages)

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<全米プロゴルフ選手権 事前情報◇14日◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609ヤード・パー71>

海外メジャーの今季第2戦「全米プロ」が現地時間16日(木)から始まる。日本勢は松山英樹、中島啓太、久常涼、金谷拓実の4人が出場する。第106回大会の舞台はバルハラGC(ケンタッキー州)で10年ぶりの開催。開幕を前に過去の名勝負を紐解いていく。今回は“タイガー神話”が崩れた2009年大会。




2009年の第91回大会では、”タイガー・ウッズ神話”が崩れ去った。「首位で最終日に入ったメジャー14戦の勝率は100%」であったウッズを唯一打ち破る、メジャー史に残るドラマを生み出したのは韓国のY・E・ヤンだった。

初日から首位をキープしていたウッズは、トータル8アンダー。パドレイグ・ハリントン(アイルランド)とヤンが2打差を追いかける形で最終日がスタートした。しかしこの日、ウッズはパットに苦しみ、序盤からチャンスを逃すと、4番では3パットのボギーを叩き、早々にヤンに並ばれて前半をともにトータル6アンダーで折り返した。

後半に入り、じっと我慢のゴルフを続けていたヤンが先に動いた。14番の短いパー4で直接カップに放り込むイーグルを決めて、トータル8アンダー・単独首位に躍り出る。ウッズもバーディを奪いトータル7アンダーとして、必死に食らいついた。

17番では両者ボギーとして、迎えた最終18番パー4。先にセカンドショットを放ったのはヤンだった。残り200ヤード強をハイブリッドで打つと、約2メートルのバーディチャンスにつけた。対してウッズのセカンドは、グリーン左のラフに入れてしまう。

後がないウッズは、3打目を直接入れるしか勝ち目はなかったが、アプローチショットを打った瞬間、敗北を悟ったかのように歩き出しボールはカップをオーバーしていった。ヤンはきっちりとバーディパットを決めて、アジア勢初のメジャータイトルを手にした。ウッズは返しのパットも外しボギーとするも、ヤンの元へ駆け寄り笑顔でがっちりと握手。勝者を称えた。

「勝ったときは信じられないくらいうれしかった」と語ったヤンはウッズの前で渾身(こんしん)のガッツポーズを決め、雄叫びをあげて勝利に酔いしれた。初めてメジャータイトルがアジア人の手に渡るとともに、ウッズの敗北は多くの人々の記憶に刻まれた。


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