「貯金が20は無いと余裕はできない」首位奪還の阪神、球界OBからは賛辞と慎重な声

2023年5月16日(火)17時24分 ココカラネクスト

2本塁打7打点の佐藤輝を球界OBも絶賛した(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 甲子園でDeNAを3タテ、セ・リーグで20勝一番乗りを果たした阪神は、4月19日以来の首位に立った。5月14日のDeNAとのゲームでは今季最多の21安打と打線が爆発し15得点、さらに佐藤輝明に満塁ホームランを含む2本塁打が飛び出すなど、虎党が最も盛り上がる展開で勝利を収めている。

 佐藤輝はこのゲームで初回の第1打席でスリーラン、そして4回の第3打席でグランドスラムと計7打点の荒稼ぎ。気が付けば、DeNAの宮﨑敏郎、ヤクルトの村上宗隆とともに22打点でリーグトップタイに躍り出ることとなった。

【動画】一気に打点トップに!佐藤輝明がこの日2本目となるグランドスラム弾を三嶋から放った場面

 ようやく目覚めたと言ってもいい主砲のバッティング、そして首位に立ったチームの現状について、球界OBからもポジティブな言葉が語られている。

 現役時、阪急、オリックスで先発投手として活躍し、引退後も楽天や阪神、日本ハムなどでコーチとしてさまざまな投手を育てた実績を持つ佐藤義則氏がYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を5月15日に更新し、佐藤輝の打撃を分析。さらに波に乗っている阪神の今後を見通している。

 佐藤氏は「ヒットで一人が7打点を挙げることは難しい。ホームランを打てるバッターしかできない」と述べ、佐藤輝の2本塁打を称えながら、試合前半での大量点を生んだことで「ゲーム展開を楽にできた」と評した。

 背番号8の打撃には他にも、1本目は低めのコースを捕らえたとして「(佐藤輝は)元々ローボールヒッターだった」と見解を示しており、その上で「去年までも含め、高めの速い球に手を出して空振りしていた。得意な高さではないのに振っていたために、調子が上がらなかった」と振り返っている。続けて「そのコースを捨て、我慢して自分の好きなボールに狙いを定めることで打率も上がるだろう」と見込みを付け加えており、さらに「これは阪神のチーム全体にも言えることであり、みんながボールをしっかりみている」として、ボールを見極めていることを現在の好調の理由の一つに挙げた。

 一方、DeNAに替わり首位に立ったことに関しては「1位にいることは悪いことではない」としながらも、まだシーズン序盤であることから「今、首位にいるなんて(チームの)誰も思っていない」と表情を引き締め「9月になってから」と言葉を並べた。

 また、楽天コーチ時代でも優勝経験を持つ佐藤氏は「星野(仙一)さんは貯金が20は無いと余裕はできないと言っていた」と当時の指揮官のエピソードも添え、首位に立つチーム首脳陣の心境を明かしていた。

 我慢の起用を続けてきた主砲がようやく本領を発揮、チームの白星も順調に伸ばしてきている阪神。投打で安定感を増すチーム力で、ここからは首位の座をしっかりと固めていく戦いとなる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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