井上尚弥の“強さ”にスペイン紙が異論 リング誌のPFP1位にも「疑問の影がある」と指摘「日本国外でほとんど戦わない」

2024年5月16日(木)17時0分 ココカラネクスト

規格外の強さで、覇道を突き進む井上。その圧倒的な存在価値に疑問の声が上がっている。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ボクシング界で異彩を放つ“怪物”、井上尚弥(大橋)。各国メディアの厳選するパウンド・フォー・パウンド(階級差のない最強ランキング。PFP)でも上位を争う彼は、いまや世界から熱視線を注がれる存在となった。

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 井上の実力に疑いの余地などない。今月6日には、東京ドームで34年ぶりに実現したボクシングの興行のメインマッチで、ルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで撃破。世界中で生中継された一戦をド派手に締め、3日後に発表された米老舗誌『The RING』のPFPでは、約1年9か月ぶりに1位に返り咲いた。

 井上に対する評価は青天井と言っていい。それゆえか、彼の快進撃に対する“あらぬ批判”も少なくない。

 マドリードを拠点とするスペインの大衆紙『Marca』は、「世界で最も価値が高い」とされる『The RING』のPFP結果を伝えたうえで、「彼はより良いライバルを求め、勝ち続けることをやめない。常に貪欲な存在だ」と称賛。その一方で「『ザ・モンスター』は、まさにビッグパンチャーだが、その存在には常に疑問の影がある」と提議。国外進出の少なさや、平日のナイター興行を重ねることに疑問を投げかけた。

「イノウエは日本国外ではほとんど戦わず、ボクシングのビッグマーケットであるアメリカや、成長著しい国のひとつであるサウジアラビアからも遠く離れているため、自身の市場を大幅に縮小している。そして、彼は国の伝統に従って、平日の夜に試合をする」

 先のネリ戦で井上がファイトマネーを含めて10億円とも言われる大規模収入を獲得したように、こと軽量階級においては、アメリカよりも日本がメインマーケットという見方も強まっている。実際、井上本人も自身のXで「日本のマーケット以上の物がアメリカにあるのなら喜んで行く。それだけの価値がここ日本にはある」と投稿しており、市場価値のあり方を問う指摘には疑問を抱かずにはいられない。

 どこまで勝ち星を重ね、声価を高めようとも批判は止まない。それも「世界最強」の宿命なのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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