ボールを投げるように振る岩井明愛 スライスに悩む人は“ヒザ下の動き”に注目【優勝者のスイング】

2024年5月27日(月)16時5分 ALBA Net

(撮影:GettyImages)

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サンデーバックナインで4つのバーディを奪う逆転劇で今季初優勝、ツアー通算4勝目を挙げた岩井明愛。今季はすでに双子の妹・千怜が2勝をマークしており、優勝後のインタビューでは「ちょっと焦りもあった。本当にうれしいけど、ホッとした気持ちも大きい」と胸をなでおろした。今週行われる海外メジャー「全米女子オープン」に参戦予定で、活躍が期待される。


岩井明愛のスイングを「動きの中で角がなく、すべてがスムーズ」と評価するのはプロコーチの南秀樹。妹・千怜とは似ている部分が多くあるものの、ダウンスイングでは異なる点もあり、それがスムーズな動きを生んでいるひとつの要素と話す。

「ダウンスイングからインパクト、フォローにかけて右ヒザから下を柔らかく使って体の回転をサポートしています。ボールを投げているようなヒザ下の動きに加え、右ヒジの引きつけが綺麗で、フィニッシュも力強いので飛距離が出るわけです。一方で千怜さんは、腰をレベルに回し押し込んでいくタイプ。2人とも下半身をしっかり使ったスイングですが、動かし方には違いを感じます」

そんな岩井明愛の右ヒザから下の動きを参考にすることで、上体の力みが消え、インパクトで詰まる、合わせる、ヘッドが加速しないなどの悩みが解決できる。

「ヒザ下に意識を持っていくことで、ダウンで上体の力みがなくなり、プレッシャーに強くなります。クラブの遠心力も大きくなって、飛距離アップも期待できる。アベレージ層に多い、足を固めて、腰が止まり、上体で打ちにいってクラブヘッドが過度に上から入るスイングを大きく変えるきっかけにもなるでしょう」

練習では極端に足を動かしてみよう。「バックスイングを上げている途中、クラブが肩まで上る前に、右足を左足の土踏まずにぶつけるように動かします。クラブよりも先に足で切り返すことで、下半身先行の切り返しとなり、上体の力を抜くことができます」。注意点は、右足を真横か、左足のカカト方向に動かすこと。ツマ先方向に前へ出ればシャンクの原因になってしまう。またヒザは軽く曲げたまま「アイススケートや反復横跳びのようなイメージで動かすと体の高さが変わらずミートしやすくなります」。

この練習ではクラブ長が長めの番手を使いたい。「足を動かしシャフトをしならす、足でクラブを下ろしてくる感覚をつかみたいので、ユーティリティなど長さのあるクラブで行ってください。クラブに重量がある短い番手だと上体で打ちにいきやすくなります」。

右足を左足に寄せる。極端な動きでコツがつかめれば、徐々に動きを小さくしてもヒザ下に意識を持ちやすくなる。上体の力みが消えて、ナイスショットを連発できるぞ!

■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。

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