伝説の男、ラウンズ&ウインカップ。若手指南役で『バサースト1000』ワイルドカード参戦へ/RSC

2022年6月7日(火)13時15分 AUTOSPORT web

 オーストラリア大陸を代表するツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで数々の成功を収め、シリーズが誇る“伝説の男”として知られるクレイグ・ラウンズと、昨季フルタイムからの引退を表明したばかりのジェイミー・ウインカップのふたりが、RSC最大の1戦である2022年『バサースト1000』へのワイルドカード参戦を表明。経験豊富、百戦錬磨のドライバーはそれぞれ“指南役”として、若手有望株とのタッグで出場することを決めている。


 これまで3年間組んできたマウントパノラマでのペアをスプリットしたふたりは、2022年の“Great Race”に向けルーキーとのペアリングでエントリーすることが決まり、これが29年連続、自身キャリア300戦目という記録的なシリーズスタートにもなるラウンズは、現在Super2参戦中のデクラン・フレイザーと。そして“セブン・タイムス・チャンピオン”こと最多勝男のウインカップは、今季自身の後釜としてトップカテゴリー昇格を果たしたブロック・フィーニーとシートをシェアする。


 これにより王者トリプルエイト・レース・エンジニアリングは、レッドブル・アンポル・レーシングとしてレギュラー参戦する2台に加え、ラウンズ/フレイザー組となるもう1台のホールデン・コモドアZBをスタンバイする。


「恒例の“Great Race”に向け、こうしてデクランとチームを組むことに興奮しているよ。彼がスーパーカーへの旅に出る『案内役』を買って出るわけだからね」と、新たに“メンター”としての意気込みを語ったラウンズ。


「栄光のバサースト、そしてマウントパノラマと僕の親和性は秘密でもなんでもない。僕だけでなくここで戦う誰にとっても、他のどの場所より意味のあるレーストラックだ」と続けたシリーズ通算110勝、3度のドライバーズチャンピオンを獲得したラウンズ。


「それに我々は、ワイルドカードながら競争力のあるペアになると思うよ。デクランはSuper2でのキャリアにおいて、バサーストに勝つために必要な『ふたつの要素』、つまり素晴らしいスピードと落ち着きを示しているからね。週末の“Mix”のなかですべてに注意を払い、正しい仕事と判断をし、ファンに応援してもらえる何かを与えたいと思っている」

晩年はトリプルエイト・レース・エンジニアリングとともに自身の名を冠したチームで参戦したクレイグ・ラウンズ
10月6〜9日に“聖地”マウントパノラマで開催される2022年の『レプコ・バサースト1000』
「週末の“Mix”のなかですべてに注意を払い、正しい仕事と判断をし、ファンに応援してもらえる何かを与えたいと思っている」とクレイグ・ラウンズ(左)


■再びグリッドに並ぶウインカップ「可能な限り助け合う」


 一方、2021年限りでフルタイム参戦を終了し、今季よりチームのマネジメント職を担うウインカップは、自身の代名詞でもあったカーナンバー“88”を引き継いだフィーニーとともに、再びマウントパノラマのグリッドに並ぶこととなった。


「そう、この2022年は彼が88号車のドライバーを務めているから、そのお祭りの週の間はみんなと一緒に、久しぶりのクルマに“ダイヤルイン”するのを楽しみにしている。そしてもちろん、可能な限りレースで互いに助け合うつもりさ」とウインカップ。


「トリプルエイトのメンバー全員は、どのクルマが今回の“Great Race”に勝つかを気にしないことを保証できるよ。だって、誰が勝っても全員がうれしい気持ちに変わりはないんだからね」


 そして今季も選手権リーダーの座を独走するディフェンディングチャンピオン“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンは、こちらもトリプルエイトとともにシリーズタイトルを獲得した“顔”のひとり、ガース・タンダーとのペアで出場する。


 その他、ホールデン陣営のエレバス・モータースポーツは、数年前からプロジェクトを発表しながら、COVID-19の州境封鎖規制などで毎年のように立ち消えになっていたグレッグ・マーフィー/リッチー・スタナウェイ組の復活エントリーを確認。地元通信大手ブースト・モバイルのサポートによりコモドアZBを走らせる。


 また、フォード陣営からはマスタングの参戦も決定し、こちらはシェルVパワー・レーシングを運営するホモロゲーション登録チーム、名門ディック・ジョンソン・レーシングから「最小限の技術的サポートを受ける」かたちで、現在はSuper3に参戦するアンダーソン・モータースポーツがエントラントとなる。


 代表のマイケル・アンダーソンは、ワイルドカード枠での参戦承認を得て元DJRマスタングの機材一式を購入。来季トップカテゴリーが“Gen3”へと移行するのに合わせて、現行マスタングでの来季Super2昇格を見込んでの投資となる。


 これで3台のワイルドカード枠を含む、全28台がグリッドに並ぶことが確定した2022年の『レプコ・バサースト1000』は、10月6〜9日に“聖地”マウントパノラマで開催される。

今季よりチームのマネジメント職を担うジェイミー・ウインカップ(右)も、自身の代名詞でもあったカーナンバー“88”を引き継いだブロック・フィーニーとともに、再びマウントパノラマへ
今回の『バサースト1000』では約3年ぶりに、市街でのドライバーズパレードやオートグラフ・セッションが復活の予定だ
COVID-19の州境封鎖規制などで毎年のように立ち消えになっていたグレッグ・マーフィー/リッチー・スタナウェイ組も復活エントリーを確認

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