U21日本代表、“三三コンビ”の活躍で有終の勝利…貴重な経験は東京五輪への財産に

　7日、トゥーロン国際大会2018の7位決定戦が行われ、U-21日本代表はアフリカ勢のU-21トーゴ代表と対戦。一進一退の攻防となったが、前半終了間際に生まれた三好康児（コンサドーレ札幌）のゴールが決勝点となり、1−0で日本が勝利を収め、大会を12チーム中7位の戦績で締めくくることとなった。

　残念ながら準決勝進出を果たせずに迎えることになった試合だが、横内昭展監督代行は「僕らにとって無駄にできる試合なんて一つもない」と、決して消化試合ではないことを強調。「いかに奮い立たせてやれるかだし、やらないと意味がない」と選手たちを鼓舞して臨んだ。

　DF中山雄太（柏レイソル）が大会中に負傷し、DF橋岡大樹（浦和レッズ）が帰国している日本は、GKにオビ・パウエルオビンナ（流通経済大）、3バックに右から椎橋慧也（ベガルタ仙台）、冨安健洋（シントトロイデン）、杉岡大暉（湘南ベルマーレ）を配置。中盤中央には井上潮音（東京ヴェルディ）と松本泰志（サンフレッチェ広島）、両翼に遠藤渓太（横浜FM）と菅大輝（コンサドーレ札幌）、2シャドーに三好と三笘薫（筑波大）の“三三コンビ”、そして1トップには田川亨介（サガン鳥栖）が構えるスターティングラインナップとなった。

　雨が降りしきる中でのゲームとなる中、日本がペースを握る流れとなる。井上と松本、そしてリベロの冨安を軸にボールを動かしながら、トーゴ守備陣を崩しにかかる。なかなか決定的な崩しには至らず、トーゴの反撃を受ける時間帯もあったものの、前半終了間際の39分（大会は40分ハーフ）、日本に先制点が生まれた。三笘のスルーパスから抜け出した三好がテクニカルなシュートを沈める。川崎フロンターレのアカデミーで育成年代から共にプレーしてきた二人ならではの息の合ったプレーで見事に均衡を破ってみせた。

　後半に入ると、トーゴも反撃を開始。48分と60分にポストとバーを直撃するミドルシュートを放つなど果敢に日本ゴールを攻め立てる。68分にも決定的なシュートがあったが、ここは冨安が流血しながら気合のブロック。頼れるリベロが気迫のプレーで盛り立てると、その後も一丸となって戦い抜いた日本は1−0のまま試合終了の笛を聞くことに成功。ただでさえ「滅多に対戦できないので貴重な経験になる」（横内監督代行）試合を、「勝利経験」という東京五輪へ向けた財産になる形で締めくくってみせた。

【スコア】
日本代表　1−0　トーゴ代表
【得点者】
1−0　39分　三好康児（日本）

取材・文＝川端暁彦