強豪スイス戦のポイントは？…西野朗監督「アグレッシブにトライしたい」

　日本代表の西野朗監督は7日、スイス代表との国際親善試合の前日公式会見に出席し、「本大会に向けて大事なテストマッチ。明日の試合を大事に戦いたい」と意気込んだ。

　西野監督は5月30日に行われた初陣のキリンチャレンジカップ2018・ガーナ戦で3バックの布陣を採用したが、2戦目となるスイス戦では「4−2−3−1」を試す可能性が高い。指揮官は「明日のゲームもトライしたい」と語り、戦術確認の場としてのテストマッチであることを強調した。

「システムやメンバー編成、そういう部分も含めて、本大会に向けての重要な試合だと思う。合宿では選手のコンディションが日に日に上がっているし、チームとしての方向性、戦い方は着実にチームの中で共通理解を持って戦えている。それを素直に出すと思います」。

　また、8日にスイス、12日にパラグアイと対戦するが、2試合も19日に行われるロシア・ワールドカップ初戦のコロンビア戦を見据えての準備になるという。「スイスとポーランドのチームスタイルは当然違うし、現時点ではポーランドに対するアプローチとして明日を考えていることはない。チームとしてはどうベストな形でコロンビア戦に入るか。この限られた2試合で考えていきたい」。

　前日には非公開で戦術練習を行った後、選手たちがスイス戦でのポイントに守備を挙げていたが、西野監督は「決して守備重視でキャンプを過ごしているわけではない」と語り、「ボール奪取ではなく、その後の攻撃への切り替えの部分を重要視していかないといけない」と守備から攻撃へのスイッチがポイントだと説明した。

　また戦い方については「すべてがポゼッションサッカーを掲げているわけではないし、今までやってきた縦に強い、速いという意識は間違いない」とコメント。縦への意識とポゼッションの臨機応変なバランスが重要になってくるようだ。「闇雲にロングフィードを出したり、フリーランをした中での縦ではなく、自分たちがボールをコントロールした上で、そいういうスタイルを出していきたい。そういうところの守備の意識、攻撃に入る意識というところがマッチしていけば、彼らに染み付いている縦への意識が変わっていくと思う。そういう状況やタイミングをわかった上で実行できればいい。そういう意味でのボール保持は大事です」。

　FIFAランキング6位の強豪スイスについては、「先日のスペイン戦（1−1）を見ても、スイスのオーガナイズされた守備やプレッシングは高いものがある。スイスのプレッシングは我々のエンドに対してもかなり厳しい。スペインに対してもかなり有効にディフェンスへのプレスをしていた」と分析。「それを回避できるか、あるいはそういうプレスにもポゼッションを求めながら入れるかをアグレッシブにトライしたい」と意気込んだ。

　なお、試合はスイスのルガーノで行われ、キックオフ予定時刻は日本時間8日26：00（9日午前2時）。試合の模様はNHK総合にて全国生中継される。