帰ってきたマスター!楽天・阿部が因縁トレード相手の涌井から適時打 古巣ファンから温かい拍手も

2024年6月8日(土)5時30分 スポーツニッポン

 ◇交流戦 楽天2−0中日(2024年6月7日 バンテリンD)

 帰ってきたマスターが名古屋で恩返しの一打を放った。1—0の2回無死二塁。楽天・阿部が、涌井の146キロ直球を右翼線へはじき返した。2点目となる適時打に「ランナーが二塁にいたので、進めようと思っていた。落ちてくれてよかった」と謙虚に喜んだ。

 公式戦では移籍後初めてとなる、かつての本拠地でのプレー。「練習の時にちょっと思いました」と我が家に帰ってきたような懐かしい思いが芽生えた。すっかり定着した「マスター」の愛称は在籍時、伊東ヘッドコーチから「バーのマスターのような風貌」と命名されたもの。スタメン発表に続き、打席に入る際には球場中から温かい拍手で迎えられた。「集中してましたけど、本当にありがたい」と阿部。くしくも22年オフの交換トレードの相手だった涌井と移籍後初対戦だったが、結果で古巣のファンに感謝の思いを示した。

 楽天移籍2年目。1月は寒い名古屋を離れ、沖縄県金武町で初めて同僚の浅村らとの合同自主トレに参加した。あまりの気温差に「体が動きすぎる」と笑った。本拠地では浅村と早い時には全体練習の1時間ほど前からロングティーで汗を流す。今年12月で35歳。それでも「あれだけの選手は練習量が凄い。バッティングも守備も見て学んでやっています」。年齢は関係なく、1学年下の後輩から貪欲に吸収している。

 出番が限られる中、14打席ぶりの安打が貴重な適時打。立浪監督との“PL学園対決”を制した今江監督も「本当にいい仕事をしてくれた。ここでやっていた選手なので、彼にとっても凄くいい刺激になったんじゃないですか」と目尻を下げた。交流戦2度目の4連勝は球団初で、交流戦単独首位もキープ。きょう8日はプロ初勝利をかけドラフト1位の古謝が先発する。「総力戦になると思う。とにかく目の前の一試合を勝っていく」と今江監督。その背中は自信がみなぎって見えた。 (花里 雄太)

スポーツニッポン

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