吉田正尚、新人王”有力”の声には「関心なし」と米報道 現地メディアは「真のルーキーだとは感じていない」と見解
2023年6月10日(土)13時10分 ココカラネクスト
打率.309とハイアベレージを残す吉田。その力はすでにメジャーでも認められている(C)Getty Images
その言葉の裏にはトッププレーヤーとしてのプライドがうかがえる。
今季、レッドソックスでメジャー1年目ながら高い打撃スキルを発揮している吉田正尚。打率は現在、ア・リーグ3位に名を連ね、チームでも打線の主軸を担うほどの活躍だ。
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初のメジャーシーズンを送る吉田はシーズン序盤より、米国内メディアにおける「ルーキーランキング」にも常にその名前が上位にランクされてきており、はやくも「新人王当確」の呼び声も高い。
だが、この高い評価に対して、本人が否定的な姿勢であると現地では報じられている。米ニュースサイト『Larry Brown Sports』では6月8日、吉田が新人王について語ったコメントを紹介している。
同メディアの記事では「今シーズン、マサタカ・ヨシダはレッドソックスで大きなインパクトを残し、その結果、何らかの評価を受けるかもしれない。しかし、それはヨシダが望んでいる評価ではない」と指摘。
その上で「自分が真のルーキーであるとは感じておらず、その賞は他の誰かに贈られるべきであると主張した」として、吉田本人が現地でのインタビューでルーキー資格について語った言葉を掲載している。
「『私はすでに日本で何年もやっているので、新人王には関心がありません』と、ヨシダは水曜日に通訳を介して、ボストン・グローブ紙に語った」として、他にも「しかし、それは名誉なことです」とも付け加えていたという。
その意見を踏まえ同メディアは「受賞する資格がないと公言する選手はあまり見かけないが、ヨシダの発言には一理ある。この外野手は、今シーズンからボストンに移籍するまでは日本で実績を積み、29歳でMLB入りした。技術的な定義ではルーキーだが、長年プロとしてプレーしてきた」として、キャリアを強調。
一方で「純粋に成績だけを見れば、ヨシダの受賞を否定するのは難しい。打率.318、7本塁打を記録しており、本人が望むと望まざるとにかかわらず、現時点では受賞候補の一人である」とここまでの成績を評した。
日本ではタイトルも獲得し、世界一の座に就いた日本代表の4番打者としてもその名を轟かせた実績もある。それだけに、ルーキーの「称号」についての心境は偽らざるものだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]