「F1で変わるべきことの最優先事項ではない」リカルド、リバースグリッド案の導入見送りに同意

2020年6月11日(木)16時27分 AUTOSPORT web

 ルノーのダニエル・リカルドは、今年の夏にリバースグリッドによる予選レースを試験的に導入するというF1の案をメルセデスが拒絶したことに同意しており、この案は『混乱する』可能性があるものと考えている。


 コース上のショーを盛り上げようと、F1首脳陣は通常の予選の代わりに、土曜日の午後にリバースグリッドのスプリントレースを行い日曜日のグリッドを決めるというアイデアを提案。F1のスポーツ担当マネージングディレクターのロス・ブラウンは、このコンセプトはオーストリアでの2回目のレース(シュタイアーマルクGP)で実際に試すことができるだろうと示唆した。


 しかしメルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフがはっきりとこの“戦術”の実験に反対したことで、この案については全チームによる満場一致の賛成ということにはならなかった。そしてリカルドも、この案に対するウォルフの否定的な見解に同意した。


「僕は常に保守的というわけじゃないけれど、F1で変化すべきことの優先事項リストのなかで一番上にあるものではないと思う」とリカルドはインスタグラムのQ&Aで述べた。


「一部のファンが『そうだ、速いドライバーたちにフィールドを走り抜けさせるのは見ものかもしれない』みたいに思うのは分かる。僕はそういう見方を理解している」


「でもそれが上手くいかないだろうという筋書はたくさんある。色々なことが少し混乱するだろう」


「今の僕がそうなんだけれど、カウチポテト族からすると、それがエキサイティングだと思える理由もわかる。でも純粋主義者と実際のレースの観点から考えて、まだそこまで行く必要はないと思う。それが一番良い言い方だ」


 一方でブラウンは、ウォルフの断固たる態度に失望させられたと認めた。


「私は理解しているし、敬意を払っている」とブラウンは語った。


「彼がもっと大局的な視野を持っていることを期待していたが、そうではなかった」


「興味深いことに、ここ数年オーストリアで一番強かったチームであるレッドブルが、この案の一番の支持者だった。彼らはそうする準備ができていたのだ」


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