「ダルビッシュも大谷も持っている能力があった」165キロ右腕、佐々木朗希 吉井監督が指摘する「成長の原点」とは

2023年6月12日(月)12時0分 ココカラネクスト

今季からロッテの指揮を執る吉井監督は入団当初から佐々木朗の成長を見守ってきた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 11日の広島戦(ZOZOマリンスタジアム)に先発した佐々木朗希投手は7回5安打2失点10奪三振の快投で5勝目。日本人最速、自己最速タイの165キロをマークし、志願でプロ入り後最多となる109球を投げた。今や「球界の宝」といわれる右腕がまた一つステップを上がった試合となった。

 この日は4回まで無安打ピッチング。5回に四球もからみ2点を奪われると、降板目安となる100球前後を迎えた6回終了時に吉井監督に直接、続投志願を伝えた。「自分で点差を縮めたので自分で行って抑えないと(勝利投手に)ふさわしくない」とエースとしての自覚があったという。

【動画】これぞ剛腕!ピンチを迎えた5回にギアを上げ、日本人最速165キロをマークしたシーン

 打線もそんな佐々木朗をしっかり援護する。3回には山口航輝がプロ5年目で初の満塁弾を放つなど若き主砲が故障明けでもしっかり仕事を果たし、投打がかみ合った快勝劇でチームも連勝、首位をキープしている。

 また今回の登板で100球超えとプロ4年目にして着実にステップを上がっている佐々木朗の成長の軌跡には改めて注目が高まっている。

 入団当初から佐々木朗を見守ってきた吉井理人氏(現監督)は昨年、ヤクルトOBの古田敦也氏のユーチューブチャンネル「フルタの方程式」に出演。165キロ右腕の1年目からの歩みに言及している。

 入団1年目は一軍に帯同させながら、実戦登板はなし。この点に関しては「責任の所在を明確にしたかった」という吉井氏。ファームに指示を出して育成させる方法もあったが、「こういうことやっといてといって故障したら、困ると思ったんで」(吉井氏)。入団当初から未完の大器として、育成方法が多くの注目を集める中、責任を自らで負う覚悟で自らの目が届く形での育成プランを選んだという。

 また1年目は登板なしだったが、これも本来は交流戦明けのプロ初登板も計画していたが、コロナ禍もありコンディションを考慮して、結局は修正を強いられたものだったという。

 一方で同対談に出演したヤクルトOBの五十嵐亮太氏から、佐々木朗の選手としての「凄まじさ」を問われた吉井氏は「20(歳)になる前から自分のことを分かっている」として、ともに日本ハム時代に指導したダルビッシュ有、大谷翔平に通じるものとして「自分を客観視する能力が高かった」とした。

 育成プランに関しても「納得しないとやらない」「自分に合うかを判断してやる」と選択肢を自身で判断するクレバーさを若くして兼ね備えていたというのだ。

 すでに「5年ぐらいのロングタームの計画は立てました」という吉井氏。今季でプロ4年目、この成長ぶりを見ると「次の5年」で果たしてどんな投手になるのか。今春のWBCで世界デビューも果たし、今や全米からも注目を集める存在となった。さらなる飛躍が今後も期待できそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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