“強いドイツ”を取り戻せるか…ナーゲルスマン監督が欧州制覇へ意欲「信念が重要になる」

　ドイツ代表を率いるユリアン・ナーゲルスマン監督がEURO2024初戦への意気込みを語った。13日、ドイツメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

　欧州最強の座をかけたEURO2024がいよいよ現地時間14日に開幕する。1996年大会以来28年ぶりの欧州制覇を目指すドイツは、昨年9月に就任した若き名将ナーゲルスマン監督の下、今大会終了後の現役引退を表明しているトニ・クロースや才能溢れる若手ジャマル・ムシアラ、フロリアン・ヴィルツらを擁し、自国開催の大舞台に臨む。

　そんなドイツにとって今大会は、“強いドイツ”としての姿を再び世界に示す絶好の機会でもある。前回のEURO2020ではラウンド16で涙を呑み、FIFAワールドカップでは直近2大会連続でグループリーグ敗退と、近年は国際大会での成績が低迷。かつて元イングランド代表FWゲーリー・リネカー氏が「フットボールは単純なスポーツだ。22人の選手たちが90分間ボールを追いかける。そして、最後にはドイツが勝つ」とも形容した勝負強さは影を潜めている。

　昨年は極度の不振に陥ったドイツだが、今年に入ってからの戦績は3勝1分無敗。3月にはフランス、オランダ相手に連勝を飾るなど、チーム状態は上向きと言って良い。スコットランドとの開幕戦の前日会見に出席したナーゲルスマン監督は「過去の成績についはあまり振り返りたくない。我々がどこへ行きたいかということの方が重要だからね」と前置きしつつ、欧州制覇に向けた意気込みを次のように示した。

「我々は他のチームより成功したいと思っているし、そのためにベストを尽くすつもりだ。このトーナメントで最高のチームになりたいという野望があるし、もちろんトロフィーを勝ち取りたい。選手たちの目を見ると、勝利への信念と強い意志が伝わってくる。我々を信じてほしい。素晴らしい選手たちと団結力、そしてホームアドバンテージがあり、良いトレーニングセッションを積めている。メンタルの状態も良く、全てが揃っているよ。明日はそれを示すだけだが、信念が非常に重要な意味を持つだろう」

　続けて、対戦相手のスコットランドについては「世界的なスターはいないが、そのことが彼らをより危険にしている。彼らは非常にハードワークできるし、クラシカルなメンタリティを有している。しかし、決してキック＆ラッシュのチームではなく、フットボールをすることができる」と警戒感を示した。

　なお、欧州サッカー連盟（UEFA）は公式サイト『UEFA.com』にてドイツの開幕戦のスタメンを予想。GKにマヌエル・ノイアーが入り、DFラインは右からジョシュア・キミッヒ、アントニオ・リュディガー、ヨナタン・ター、マクシミリアン・ミッテルシュテットの4枚。ボランチにクロースとロベルト・アンドリッヒ、2列目にムシアラ、イルカイ・ギュンドアン、ヴィルツ、最前列にカイ・ハフェルツという並びを予想している。

　注目の開幕戦は日本時間15日の午前4時にキックオフを迎える。